2026年からのF1参戦を目指すアウディ、ザウバー買収で合意か
アウディが2026年からコンストラクターとしてF1に参戦するという発表を近々行う可能性がある。既存チームの買収を目指してきたアウディは、アルファロメオF1チームのレース活動を担うザウバー社の買収について合意を得たと伝えられている。
同じフォルクスワーゲングループのポルシェは2026年以降、レッドブルと提携し、パワーユニットパートナーとしてF1活動を行う見込みだが、アウディは、自動車メーカーとしてのライバル、メルセデスと同じ条件でF1で戦いたいと考えている。そのために既存チームの買収を望み、マクラーレン、ウイリアムズ、アストンマーティンと交渉してきたものの、すべて合意には至らなかった。
一方でザウバーとの交渉はゆっくりと、しかし着実に進んだ。最終的に合意した条件は、アウディが現在フィン・ラウジングが所有するザウバーの株式の80パーセントを取得すること、ラウジングが残り20パーセントを保持して取締役会の一席を維持すること、残りの4席についてはアウディが指名することなどであるといわれる。
ラウジングがロングボウ・ファイナンスにより、2016年、チームをペーター・ザウバーとモニシャ・カルテンボーンから買収した後、彼が所有する、世界各地に位置する82社を含むテトララバル・グループは、ラウジングがチームの年間予算に貢献することを通してグループの納税額を減らす、複雑なシステムを構築した。ラウジングは、アウディに株式を売却し、自身が経営権を失った後も、このシステムを維持し、本業における大きな節税効果を得るとともに、F1とのつながりを保つことを望んでいる。
アウディは6億ドル(約820億円)以上でザウバー・グループの80パーセントを取得するといわれる。また、ヒンウィルの従業員の雇用を維持し、施設にも着実な投資を行う。ラウジングはこの条件で支配権を譲り渡すことを受け入れたようだ。約一年前、ラウジングはマイケル・アンドレッティとチーム売却について協議を行ったが、その際には合意に至らなかった。
実際にアウディがザウバーを買収する場合、現在パワーユニットサプライヤーを務めるフェラーリとの契約は2025年末で終了し、それ以降はアウディがパワーユニットを製造、アルファロメオとのタイトルスポンサー契約はそれより早く終了するかもしれない。チーム代表は引き続きフレデリック・バスールが務めるものと考えられるが、彼は新たに指名されるモータースポーツ担当ディレクターおよびフォルクスワーゲングループの取締役会の監督下に置かれることになるだろう。
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