約1ヵ月のサマーブレイクを経て、2022年のF1もいよいよ後半9戦に突入する。その初戦は、伝統のスパ・フランコルシャンで開催されるベルギーGPである。
　オー・ルージュ〜ラディオンの超高速登りコーナー、レ・コンブへと向かう長いケメルストレート、そして超高速コーナーであるプーオンなど、バラエティに富んだレイアウト……しかも全グランプリ中1周の距離が一番長いコースであるスパは、ドライバーの人気が特に高いサーキットのひとつであると言える。
　そのベルギーGPの注目ポイントは、なんと言ってもフェラーリがレッドブルを打ち負かせるかどうかだろう。
　タイトル争いに加わっているフェラーリだが、戦略ミスやマシントラブルなどによる取りこぼしが相次ぎ、前半戦が終わってみればレッドブルに97ポイントもの差をつけられてしまっている。
　速さ自体は互角……その速さをしっかりと発揮し、結果に繋げることさえできれば、レッドブルに近付くことができるはずである。しかし一方で、万が一前半戦のような取りこぼしを続けることになれば、メルセデスに逆転されてしまう可能性も否定できない。
　今季のメルセデスはここまで大いに苦戦しているが、レース巧者ぶりを発揮してしっかりとポイントを稼ぎ、30ポイント差まで急接近している。メルセデスは徐々にパフォーマンスを上げてきているだけに、シーズンが終わってみればメルセデスがランキング2位……そんな可能性も十分にある。
　しかしそれもこれも、フェラーリ次第ということになろう。
　またランキング4番手争いも熾烈だが、ここ最近勢いを失いつつあるマクラーレンに対してアルピーヌが堅実にポイントを稼いでおり、優位に立っている。ただアルピーヌからはフェルナンド・アロンソが、マクラーレンからはダニエル・リカルドが今季限りで離脱することが決定しているため、前半と同じような勢いを維持できるのかが注目される。
　またアゼルバイジャンGP以来ポイントを獲得することができていないアルファタウリ勢が、前半戦終盤に投入したアップデートをしっかりと活かすことができるのかという点にも注目である。同チームの角田裕毅は、スペインGP以来7戦にわたって無得点。そろそろ今シーズン4回目の入賞が欲しいところだ。
　このF1ベルギーGPも、スポーツチャンネルDAZNで併催のFIA …読み続ける