【角田裕毅F1第14戦密着】セットアップ変更は期待通りに進むも、セクター2で大幅ロス「最後は攻めるしかなかった」
「ただ、悔しいだけです」
Q1で敗退したF1第14戦ベルギーGPの予選後、ミックスゾーンにやってきた角田裕毅(アルファタウリ)は、小さな声でそう言って肩を落とした。その悔しさは、何に対してなのか。自分に対してなのか? それとも、アタック中に邪魔されたのだろうか。
「まあ、いろんなことに対してですけど、自分に対してですね」
金曜日のフリー走行後、アルファタウリはデータを分析し、土曜日に向けてセットアップを変更した。それが期待通りにいくかどうか、予選前のフリー走行3回目ではデータを収集するため、少し長めの走行を行った。その結果、テクニカルディレクターのジョディ・エギントンによれば、セットアップ変更はほぼ期待通りに進んでいたという。それはピエール・ガスリーが10番手のタイムを記録していたことでもわかる。
しかし、このフリー走行3回目で角田はコンマ4秒遅れの18番手にとどまった。その理由は、ターン1のブレーキング時にロックアップしていたことだった。
不安を抱えたまま臨んだ予選。Q1最初のアタックのターン1で角田はまたもブレーキングでロックアップさせてしまった。そのとき、イン側にアタックを終えたばかりのメルセデスのジョージ・ラッセルがいたのだが、それは影響していなかったのだうか。
「はい、それは全然気になりませんでした」と角田は、ロックアップは自分のミスだったと語る。
1回目のアタックを終えた段階で角田の順位15番手。2回目のアタックで自己ベストを更新すれば、Q2進出は十分可能なポジションにいた。
だが、最後のアタックで角田は最終コーナーのブレーキングでまたもロックアップさせてしまい、自己ベストを更新できず、19位に終わった。
しかし、角田は最終コーナーのロックアップでQ1を敗退したわけではないと語った。
「その前のセクター2でリヤが流れて、大きくタイムをロスしていたんです。だから、最後は攻めるしかなかった」
セットアップを変更したマシンでチームメイトのガスリーがQ2に進出していただけに、チームのために最低でもQ2に進出したかったのだろう。それを自分のドライビングで達成することができなかった。その悔しさを噛み締めながら、角田はミックスゾーンを静かに後にした。
積読本や購入予定の書籍の情報を投稿しています
小説/開発/F1&雑談アカウントは、フォロバを返す可能性が高いアカウントです