ハッキネンを思わせる3ワイドのバトルを披露したオコン。決勝日の朝には本人と会話も/F1第14戦
アルピーヌのエステバン・オコンはF1第14戦ベルギーGPで今シーズン11回目の入賞を果たしたが、彼のレースのハイライトは、ケメルストレートでのスリーワイドのオーバーテイクであり、それはまるでミカ・ハッキネンのレースを手本にしたかのようだった。
オコンは16番グリッドから力強いスタートを切り、アルピーヌのストレートスピードをフルに活かしてたった7周でトップ10入りを果たした。最初のピットストップの後、オコンはさらに順位を上げ、最終的にレース終盤にアルファタウリのピエール・ガスリーと、アストンマーティンのセバスチャン・ベッテルと7位を争った。
35周目、オコンはふたりのドライバーをレ・コームへの上り坂でスリーワイドになりながら抜き去ったが、これはハッキネンが2000年にスパでミハエル・シューマッハーに仕掛けた劇的なオーバーテイクを思い起こさせるものだった。ハッキネンとシューマッハーの間には周回遅れのリカルド・ゾンタが挟まれていたが、彼をすぐに追い抜いていったのだ。
オコンはオーバーテイクについて詳しく話し、3人がラ・スルスを出たすぐのところから動きは始まっていたと説明した。オコンはオー・ルージュに下っていくところでベッテルとガスリーを追いかけていたが、ラディオンをクリーンに通過するためにわずかに減速したところ、ケメルストレートで速度を増すことができたという。
「検出ポイントはあそこにある。彼(ベッテル)はピエールを早く抜きすぎた。なぜなら彼はDRSを使えなかったんだ!」とオコンは説明した。
「そこからスロットルを少し上げて、ストレートスピードを活用できるよう少しだけ間を空けた。そこで予想外なことがあって、ピエールがDRSを使えるということが分かったんだ」
「僕は左側に行くことができた。セブはとてもフェアだった。彼は左に少し寄せることもできたけど、そうしなかった。そして僕はターン5の外側からピエールを捉えることができた」
レース後に、まるでハッキネンの有名なオーバーテイクにそっくりだったと指摘されると、オコンは笑い、その日の早い時間にスパ・フランコルシャンでハッキネンと偶然にも話をしたと語った。
「ミカはレース前にパドックでも僕に話しかけてきたんだ! 素晴らしい偶然だよ」とオコンは語った。
「本当に楽しかった。レースデーを楽しんだよ。マシンはストレートでとてつもなく速かったから、いつオーバーテイクに出るかタイミングを計っていたんだ」
「グリッド位置は16番手か17番手だったと思う。そこからのスタートだったから1ポイントくらいを予想していたけれど、今日は6ポイントを獲得できた。僕たちにとって間違いなく良い結果だ」
コース上での目を見張るような順位の入れ替わりの後、オコンは自身の7位フィニッシュに加え、フェルナンド・アロンソが5位につけたこともあり、アルピーヌにとって「これまでで今年最高の、そしておそらく僕がチームに加入してから最高の週末になった」と認めた。
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