レッドブル、フェルスタッペンとペレスのフロアを分ける……新型はペレス車に「数戦はこのフロアを使う」

 

 レッドブルは、セルジオ・ペレスとマックス・フェルスタッペンに異なるフロアを使わせている。ペレスのマシンに最新のフロアが取り付けられているが、このデータを取得することを目指しているという。
 ペレスは先日行なわれたベルギーGPをフロントロウ2番グリッドからスタートしたものの、14番グリッドから追い上げたチームメイトのフェルスタッペンほどのペースを発揮することができなかった。
 ペレスがベルギーGPで使っていたフロアは、フェルスタッペンがイギリスGPとオーストリアGPで使った新しい方向性のデザインのモノ。しかしフェルスタッペンはこのフロアを気に入らず、一時的にお蔵入りとなっていた。
 このフロアは、フェラーリに似たデザインとなっており、フロアに切り欠きが存在し、そこから舌のようなセクションが突き出ている。
 フェルスタッペンはこの新フロアの使用を諦めた後、従来仕様のフロアに戻した。しかしレッドブルは、ペレスにこの新型フロアを引き続き使わせ、多くのデータを集めることを目論んでいる。
 フェルスタッペンとは異なるフロアを使っていることについてペレスは、motorsport.comに次のように語った。
「今のところフロアが違うだけだ。今後数回のイベントで、このフロアを使う予定だ。そして僕らは、より良い情報を得ようとしている」
 ペレスに最新スペックのフロアを使わせ続けるというレッドブルの決断は、ペレスが最近のレースでフェルスタッペンに匹敵するパフォーマンスを発揮できないという状況につながっているようだ。
 最近のレッドブルの開発は、RB18をより”フェルスタッペン好み”の方向に振られた感がある。そのためペレスは、最近の状況は簡単なモノではないと語った。
「最初はもっと快適だったと思う」
 そうペレスは説明した。
「毎週末、FP1を迎える度に、バランスについて満足し、色々なことが自然になりつつあった」
「シーズンが進んでいくにつれ、色々なことがどんどん難しくなってきているように感じる。毎週末、僕は深く分析する必要がある。以前ほどマシンに慣れていないように感じるんだ」
 フェルスタッペンの歴代のチームメイトたちは、フェルスタッペン好みのマシン特性に手を焼いてきた。このオーバーステア傾向のマシンに苦しんでいるのかと尋ねられたペレスは、次のように語った。
「少しそういう方向性に進んでいる。明らかにマシンは進化し、特定の方向に進んでいる。でも今の僕が最も集中しているのは、それを乗りこなせるようにすることだ」
 ペレスはベルギーGPとオランダGPの間に、イギリスのミルトンキーンズにあるレッドブルのファクトリーを訪れ、チームと共に時間を過ごした。そしてフェルスタッペンがRB18を乗りこなしている理由を理解しようとしている。
「彼は先週末、すごく速かった。本当に、本当に強かったよ」
 そうペレスは語った。
「僕は今週、全てのことを理解するために、シミュレーション作業を行なってきた。そしてうまくいけば、僕は別の”道具”を手に入れることができるだろう」
 
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