今季初優勝のチャンス逃し、悔やむメルセデス「1ストップが成功していれば、終盤フェルスタッペンと大激戦になっていたはず」

 

 メルセデスは、F1オランダGPの決勝レースでルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルを1ストップで走り切らせる戦略を立案した。もしこれが成功していれば、レース終盤にレッドブルのマックス・フェルスタッペンが後方に迫り、大激戦になったと考えているようだ。
 メルセデス勢は、多くのドライバーが使用を避けたハードタイヤを使う、1ストップ作戦を立案。そのペースは速く、レース中盤には2ストップ作戦のフェルスタッペンよりも先にゴールし、今季初優勝を手にするチャンスも見えてきていた。
 しかしレースが後半に入ったところで、アルファタウリの角田裕毅がコース上にストップしたことでバーチャル・セーフティカー(VSC)が宣言された。これでピットストップのロスタイムが少なくなった際に、フェルスタッペンがピットイン。メルセデス勢も2ストップに切り替えなければならず、優勝の可能性は事実上ここで崩れ去った。
 メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフはレース後、1ストップ作戦が成功していれば、フェルスタッペンは2回目のピットストップで3番手に落ち、メルセデスの2台をコース上で抜かなければならならず、さらにハードタイヤのデグラデーションも少なかったため、優勝の可能性もあったと予測していたと指摘した。
「シミュレーションによれば、マックスは残り20周のところでピットに入れば、我々の8秒後方でコースに戻っていただろう」
 ウルフ代表はそう語った。
「彼はおそらく、その時にハードタイヤを履いたはずだし、そうすれば我々には勝つチャンスがあったと思う」
「レースプランナーは、勝利が近づいていると言った。あともう少しだけど、まだだ」
 1ストップが成功していたならば、残り何周のところでフェルスタッペンが追いついた考えているのか? そう尋ねられたウルフ代表は「残り6周くらいのところだったと思う。勝利にとても近かった」と語った。
 つまりメルセデスは、VSCで勝利のチャンスを逃したと考えているわけだ。一方でレッドブルは、フェルスタッペンはハードタイヤを履くことを好んでいなかったため、最終スティントにソフトタイヤを履くべく、第2スティントではタイヤを労って走行しており、その作戦がVSCによって崩れたと主張している。
「マックスはタイヤをマネジメントしていたから、タイヤを痛めることはなかったし、彼のマシンから外したタイヤは、まだかなりまともな状態だった」
 レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表はそう説明する。
「そのことは、ソフトタイヤに戻す自信を与えてくれた。しかし、VSCは最悪のタイミングで出たわけではなかった。それは我々が変更しなければならなかったポイントだ」
 フェルスタッペンは、VSCのタイミングは「少し残念」であり、ミディアムに交換したメルセデスに対し、ハードタイヤで「ペースが少し劣っていた」と語った。
「その差は、最後まで凌ぎ切るのには十分なモノだったとは思う」
 そうフェルスタッペンは語った。
「でも当初の11.5秒よりも、彼らは間違いなく、もっと近付いただろう」
 
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