スタート直前にバイク乗り換え……エスパルガロ、”エコ”マップで大チャンス失う「100%勝てたのに」
アプリリアのアレイシ・エスパルガロは、MotoGP日本GPの決勝を、タイトルを争うライバルたちよりも上位である6番グリッドから臨むはずだったが、スタート直前にピットレーンに飛び込むとバイクを乗り換え、後方からの追い上げを強いられた。
結局、16位でレースを終えたエスパルガロはノーポイント。ポイントリーダーのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)が8位となり、ギャップが8ポイント広がり25ポイントとなった。
エスパルガロは、バイクを乗り換えざるを得なかった理由について、グリッドに向かうサイティングラップで燃料を節約するために使われる、”エコ”エンジンマップが原因だったと説明した。
本来はこのマップを削除して、本来のレース用エンジンマッピングに置き換えなくてはいけないのだが、これがうまくいかなかったようだ。
何が問題だったのかを尋ねられたエスパルガロは、「エコ・マップと呼ばれるもので、燃料を節約するために、バイクは100km/h以上、5000rpm以上にはならないんだ」と説明した。
「いろいろ試したけれど、うまくいかなかったんだ。ピットで2台目のマシンに乗り換えたんだけど、そのマシンはリアタイヤがソフトで、そのタイヤではまともに走れなかったんだ」
「最初から分かっていたことだけど、バイクがただフロントをプッシュしていた。僕はただ、トラックに留まろうと努めていた。非常にナーバスだったから、何度もミスしてしまっていた」
「だから赤旗か何かを待つためにコースに残ることにしたんだけど、それは起こらなかった」
エスパルガロは、問題がなければ「100%勝てた」と断言し、次のように続けた。
「天候の影響で、2台目にまったく乗らなかった初めての週末だった。僕はソフトタイヤが嫌いで、ここ3レースは一度も使っていない」
「予選でも苦労していた。それでも決勝では何周も1分46秒台をキープすることができたんだ。ミディアムタイヤを装着していれば、少なくともジャック(・ミラー/今回のウイナー)と同じくらい、1分45秒5をキープできたはずだ。だから残念だ」
MotoGPはアラゴンGPから日本GP、タイGPと3連戦。物流問題を予防するために日本GP金曜午前の走行が削られたが、スタッフも含め疲労は溜まっているだろう。
しかし、今回のミスは疲労が原因ではないかと質問されたエスパルガロは「そうは思わない」と答えた。
「僕もみんなも疲れている。それが僕たちの仕事だけど、どこかでミスが起きてもおかしくない状況だ」
「でもあれは大きな大きなミスで、起こるはずがないことだ。だけど僕たちは人間で、僕たちはチームなんだからタイトルを獲るために一緒に頑張るんだ」
エスパルガロは、タイトルを争うクアルタラロやバニャイヤよりも速い、”レア”な週末を活かせなかったことで、より悔しい気持ちが増幅されているようだ。
ライバルたちも厳しいレースだったことを指摘されると、エスパルガロは「僕にとってはより悪い状況だよ。大きなチャンスを失ってしまったからね」と語った。
「もし、彼らが1位と2位でゴールしていたら、チャンピオンシップはもっと悪い状況になっていただろうが、僕はそれほど悲しくはなかっただろう」
「でも、今日の僕は彼らより速かったから、とても悲しいんだ。ペッコ(バニャイヤの愛称)やファビオより速く走るのはとても難しいことで、僕にとっては珍しいことなんだ。だから、とてももったいなかったよ」
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