レッドブルF1が2021年に予算上限を大幅に超過との報道。FIAが来週監査結果を発表、規則違反なら厳罰の可能性
ドイツの『Auto Motor und Sport(AMS)』が、2021年F1バジェットキャップにレッドブルとアストンマーティンが違反した可能性があり、特にレッドブルの違反は非常に大きなものであると伝えた。それが事実であれば、チームは何らかのペナルティを受けることになる。
F1バジェットキャップ規則は、全チームのパフォーマンス差を縮めることなどを目的に2021年に導入された。FIAは2021年の予算監査を終え、来週にもその結果を公表する予定だ。AMSは、2021年の予算上限1億4500万ドル(約209億円)を超えていたチームが2チームあり、それはレッドブルとアストンマーティンであるとみられ、レッドブルの方の超過はかなり大きいものである可能性があると伝えた。
実際にレッドブルが大幅な超過を行っていた場合、どのようなペナルティを受けるかは、ひとつの前例となるため、メルセデスとフェラーリは厳しい処罰が行われることを希望している。メルセデスとフェラーリは、500万ドル余分に開発費が使えればラップタイム上で0.5秒の向上につながると主張している。
フェラーリは、予算額における不正は、2021年型マシンだけでなく2022年型マシンの開発におけるアドバンテージにもつながっており、そのためにレッドブルは、今季型マシンの開発作業に集中するのが遅かったにもかかわらず、強力なスタートを切ることができたと考えている。さらに、ライバルたちは、試算によると、RB18のアップグレードは予算限度額の範囲内で行うことは不可能であるとも主張する。
AMSは、FIAは7月にレッドブルの本社を訪れ、それ以来、どういったコストが予算に含まれ、どういったものが含まれなかったのかについて調査を行ってきたという。違反の疑いのないチームは、財務規則に多数の抜け穴があることを問題視しているほか、FIAがスキャンダルに発展してF1のイメージが損なわれることを恐れて違反者に対する処罰を軽いものにとどめるのではないかとの懸念も抱いている。
そんななか、FIAが声明を発表した。具体的な事実には触れられていないが、以下のように、違反発覚の可能性について言及したものだ。
「FIAは現在、すべてのF1チームから提出された2021年の財務データの査定を終えようとしている。財務規則違反の疑いがある場合は、規則に定められた正式なプロセスに従って対処される」
財務規則では、5%未満の超過は『軽微な違反』とみなされ、財務上のペナルティあるいはスポーツ上の軽いペナルティとして、戒告、ドライバーズあるいはコンストラクターズポイントの減点、リザルトからの除外や出場停止、空力テストの制限、コストキャップの減額といったものが科される可能性がある。5%以上超過した場合は『重大な違反』とみなされ、スポーツ上の重大なペナルティが科され、ここには上記ペナルティの他に、選手権からの除外なども含まれる。
レッドブルは昨年マックス・フェルスタッペンによりドライバーズタイトルを獲得、コンストラクターズ選手権ではメルセデスに次ぐ2位だった。
レッドブルF1チーム代表クリスチャン・ホーナーは、『Sky Sports F1』に対し、「(違反があったという事実については)承知していない。3月に収支計算書を提出した。我々が提出したものは、上限を下回っていた」とコメントしている。
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