日本GPでジュール・ビアンキの悲劇思い起こさせるインシデント。ノリスとサインツJr.も対応を厳しく批判
マクラーレンのランド・ノリスとフェラーリのカルロス・サインツJr.はF1日本GPでピエール・ガスリー(アルファタウリ)がコース上で作業用の車両とニアミスした件に関して、厳しく批判している。
事件が起こったのは、レース開始直後。ガスリーはピットレーンからスタートした後、最後尾を走っていた。悪天候からレースは2周目にして赤旗中断が決定し、ガスリーはその位置から最後にピットに戻ることになったが、その際にコース上へ作業車が出ていたのだ。
鈴鹿サーキットでは2014年の日本GPでジュール・ビアンキが大雨のレースでコースオフし、作業車に激突し後に死亡してしまう事故が発生していたこともあり、ガスリーは憤慨。無線で「ここで何が起きたか思い出せ。信じられない」と、激しい憤りを示していた。
赤旗中断中にこの映像を見たノリスも、ビアンキの事故を引き合いに出しつつ、状況を批判するコメントをSNSに投稿した。
『信じられない、どうしてこんなことになるんだ!? 数年前にこの状況で命を落としてしまっただろう。特に僕らはこういったコンディションでは命を賭けているんだ。レースはしたい。でもこれは……受け入れられないモノだ』
そして映像についてコメントを聞かれたサインツJr.も、ノリスと同じように危険な状況を批判した。
「セーフティカー先導といっても、100〜150km/hは出ている。そのくらいのスピードが出ていると何も見えないんだ」
「もし誰かがレーシングラインを外れたり、アクアプレーニングを起こしたり、ステアリングのスイッチを切り替えるために少しだけラインを外れたりしてトラクターにぶつかってしまったら、もうおしまいだろう?」
「こういうコンディションでトラクターをコース上に置くというリスクを負わせるなんて、僕には分からない。どうせ赤旗になったのに、なぜリスクを冒す?」
なおガスリーは赤旗となりピットに戻るまでの間に、コース上の制限速度を無視し、高速で走っていた疑いで調査対象となった。その件についても見解を尋ねられたサインツJr.だったが、彼はこう語った。(なおガスリーには、後に20秒のタイムペナルティが科された)
「ドライバーのめぐり合わせに任せる必要は無いと思う。どうせレッドフラッグだったんだから。それなのに、なぜ(作業用の)クルマを送り出したんだ?」
「もう少し落ち着くのを待てば良かったんだ。どうだかはわからないけどね。ドライバーは常に限界までいくものだし、リスタートを想定してタイヤの温度を上げようとするものだ。トリッキーな状況だったけど、極めてリスキーだった」
またセルジオ・ペレス(レッドブル)も、SNSで意見を表明。次のように記した。
「クレーン車がコースに入っていてほしくないということを、どうやったら明確にできるんだろうね? 僕らはそのミスでジュールを失ったんだ」
「今日起こったことは、決して受け入れられるモノではない! コース上でクレーン車を見るのは、これが最後になることを祈っているよ」
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