ペナルティでタイトルの権利を失ったルクレール「自分のミス」と受け入れ。代表はスチュワードを強く批判/F1日本GP

 

 2022年F1日本GP決勝で、フェラーリのシャルル・ルクレールは3位という結果になった。これにより、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が2022年チャンピオンに決定した。

 ルクレールはレースを通して2番手を走行し続け、前のフェルスタッペンとのギャップが拡大する一方、終盤、タイヤに苦しみ、後ろのセルジオ・ペレス(レッドブル)から追い詰められる展開となった。なんとかポジションを守り切るかに思われたが、ファイナルラップの最終シケインでコースオフ、コーナーをショートカットして、2位でフィニッシュ。スチュワードはこれを「コースを離れてアドバンテージを得た」と判断、レース終了直後にルクレールに5秒のタイムペナルティとペナルティポイント1を科した。ルクレールは2位から3位に降格となったことで、今季チャンピオンの権利を失った。

 さらに、ドライバーズランキングでも、ペレスに抜かれ、3位に落ちる結果になった。

 マッティア・ビノット代表は、前戦シンガポールGPでは、ペレスのセーフティカー規則の違反についての審議が、関係者からの話を聞きつつ、時間をかけて行われたのに対し、今回のルクレールへの裁定は、当事者からの話を聞くことなく、瞬間的に発表されたことに不満を示した。彼は、このことに「非常に驚き、失望した」「この決定はばかげたものであり、受け入れられない」と語った。

「7日前のシンガポールでは、彼らは判断に何周もかけて、レース後の時間も使った。当然の単純な決定について、ドライバーたちから話を聞く必要があった。だが彼らは今日、数秒で判断した」

「シンガポールではドライバーたちから話を聞いたのに、なぜ今回は聞かなかった? 決定のタイミングがこれほど異なることに強い苛立ちを覚える」

「(ルクレールへの)5秒ペナルティの決定は正しいことか間違ったことか。我々の考えは、彼は(コーナーカットをしたことで)アドバンテージを全く得ていないというものだ。彼は前を走っており、前を維持した。ギャップも同じものだった。それでも議論の余地はあるが、彼らはああいう形で決定を下した。我々はそれを受け入れる。苛立たしい思いであるし、失望しているが」

 一方でビノットは、タイトルを獲得したフェルスタッペンを祝福し、「彼は素晴らしいシーズンを送った、タイトルにふさわしい」とも述べている。

2022年F1第18戦日本GP 決勝後のシャルル・ルクレール(フェラーリ)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2022年F1第18戦日本GP 決勝後のシャルル・ルクレール(フェラーリ)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル)

■シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)
決勝=3位
2番グリッド/タイヤ:インターミディエイト→ウエット→インターミディエイト

 全力を尽くしたが、難しいレースだった。序盤の数周はタイヤのウォームアップがとてもうまくいったが、すぐにパフォーマンスが失われた。特に終盤、フロントタイヤのデグラデーションに苦しみ、チェコを抑えきることは本当に難しかった。

 素晴らしいシーズンを送ったマックスとレッドブルを祝福する。彼らは見事な仕事をした。タイトルにふさわしい。

 最後の4戦を利用し、レース運び、タイヤのマネジメントを改善し、オールラウンドにより強いチームになるために取り組んでいく。来年はさらに良いチャレンジができるようになるためにね。この2戦、すでに正しい方向に進歩しているので、最後までこの調子で努力していく。

(レース後の会見で語り)フロントタイヤは4、5周でだめになり、その後は何とか最後まで走り切ろうと必死だった。タイヤのウォームアップはとても良いのだが、3、4周すると、タイヤが壊れてしまう。終盤はチェコからプレッシャーをかけられ、両方のフロントタイヤにとても苦しんでいたので、最後にミスをしてしまった。あれが最後のラップだとは知らなかった。でもペナルティは正しい判断だ。

2022年F1第18戦日本GP シャルル・ルクレール(フェラーリ)とセルジオ・ペレス(レッドブル)
2022年F1第18戦日本GP シャルル・ルクレール(フェラーリ)とセルジオ・ペレス(レッドブル)

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