ミラー、3年ぶりの母国戦は”貰い事故”で無念リタイア「観に来てくれたファンにも申し訳ない」
ドゥカティのジャック・ミラーはファクトリーライダーとなって初めて、母国のレースとなるMotoGPオーストラリアGPに臨んだが、結果は本人に非がないクラッシュでリタイアに終わった。
8番グリッドからスタートしたミラーは、トップグループでレースを進めたが、9周目のヘアピンでレースを終えることになってしまった。ブレーキングで挙動を乱したアレックス・マルケス(LCRホンダ)がミラーに突っ込み、2台が激しく転倒してしまったのだ。
皮肉にも、このヘアピンは今回のオーストラリアGPからジャック・ミラーの名前を冠して『ミラー・コーナー』に改名されたばかりだった。
クラッシュを振り返ったミラーは、衝撃の瞬間までマルケスが来るとは思っていなかったという。
「予定していたような1日にはならなかったが、そういうものだ」と彼は言った。
「コーナーの途中でブレーキを解除してアクセルを踏み込もうとしたら、背骨の真ん中に前輪が当たったんだ」
「できることはあまりなかった。(マルコ)ベッツェッキのマシンの後ろを見ていたかと思ったら、次の瞬間には星を見ていたんだ」
「その時は息が出来なかった。でも少しアザができたくらいで、問題ないよ」
当初はマルケスにかなり腹を立てていたミラーだが、明らかにミスだったこともあって、彼を恨むつもりはないという。
「何を恨むことがあるんだ? 最終的に僕たちは皆、ベストを尽くそうとしているんだ。彼は(ルカ)マリーニを抜こうとして少しオーバースピードだったんだろう。でも誰にでもミスはある」
「彼も、僕と同じくレースを完走できなかったことにがっかりしているんだ」
「でももちろん、3年ぶりの母国グランプリを、こんな形で終わらせたくはなかった」
クラッシュ後、ミラーはコーナーの外側にあるコーポレート・スイートへと歩いていく姿が目撃された。そこにはオーストラリアGPの週末中、彼の家族や友人たちが滞在していた。
彼はその後、フィニッシュできなかったことを家族に謝りに行ったことを明かし、さらに多くのオーストラリア人ファンにも謝ったという。
「息ができるようになった後、ふらふらと(両親のところに)行ってハグして謝ったんだ」
「多くの人々が……僕の家族だけでなく、この地域の多くの家族が、オージーの良い走りを見るために、遠くまで旅してきた。その人たちをがっかりさせてしまったような気がするんだ」
「散々だったけど、これもモーターサイクル・レースの一部なんだ」
一方、アレックス・マルケスはクラッシュの責任を全面的に認め、事故直後のミラーの怒りは理解できると語った。彼はレース中にミラーの下をガレージを訪れ、謝罪していた様子が国際映像に捉えられている。
マルケスにはこのクラッシュで、次戦マレーシアGPでロングラップペナルティを科されている。
「ジャックには本当に申し訳ないと思っている。彼が怒っていたことは理解している」
「彼にはそうする理由がある。僕はミスをしたんだ。あのコーナーはミスをしやすいとわかっていたから、すごく注意していたんだ。あのラップでは、みんなに抜かれたので、少し攻め始めたんだ」
「彼や彼のチームには申し訳ないことをした。でも人生とはそういうもの。誰にでもミスはある。でも、あのミスはちょっとやりすぎだった」
「誰にでも起こりうることだ。でもそれは言い訳にならない。今日は大きなミスを犯してしまったんだ」
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