LMDhは一番”美味しい”立ち位置? ポルシェ「LMH勢との支出合戦は起こらない」ただし性能調整でチャンスは平等に
ポルシェは、FIA世界耐久選手権(WEC)とIMSAウェザーテック・スーパーカー選手権(IMSA)の最高峰クラスの両方に参戦可能なLMDhレギュレーションに適合したプロトタイプ車両『963』を開発。2023年からは、2017以来のプロトタイプ耐久レースの頂点に復帰する。
WECの2023年ハイパーカークラスには、独自開発が基本のル・マン・ハイパーカー(LMH)レギュレーション下でトヨタとプジョー、フェラーリなどがLMH車両を投入。そこにLMDh勢のポルシェ、キャデラックが同クラスで走ることとなる。LMDh勢では2024年以降の新規参戦メーカーも控えており、WECは再び”黄金時代”の夜明けを迎えようとしている。
ただ、ポルシェ・モータースポーツのトーマス・ローデンバッハ代表は、共通ハイブリッドシステム搭載で低価格なLMDh車両での参戦を選択したことで、よりオープンなレギュレーションを持つLMH勢との”支出合戦”には巻き込まれることはないとし、ハイパーカー・クラス参戦の各マシンは性能調整(BoP)によって均等化されることでチャンスもあることを期待している。
「彼ら(LMH勢)はLMDhと争うのだから、彼ら側が予算を”爆発”させるのは無意味だと思う。だからそういった面での技術戦争については心配していない」
ローデンバッハはそう語る。
「そんなことは起こらないと思う。問題は……問題とは言わないが、運営における課題は、全ての競技者に公平なチャンスを与えることだと思う。ACOとFIAにとって、これは難しい課題だ」
「彼らが正解を導き出すことができることを願っている。そうなれば、耐久レースの新時代が到来することになるからね」
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