F1は新チームを歓迎すべきだ! FIA会長、閉鎖的なF1の姿勢を批判「12チームの参戦が許されているのに……」

 

 FIA会長を務めるモハメド・ベン・スレイエムは、新規参戦希望チームをスポーツ側が歓迎すべきだと語っている。
 1月5日、アンドレッティ・グローバルはゼネラルモーターズ(GM)傘下のキャデラックと共にF1へ参戦する計画を発表したが、それを巡ってはF1から”承認が必要”とする声明が出されるなど否定的な反応もあった。
 F1の商業権を持つFOMとグリッド大半のチームは、アンドレッティ・キャデラックがもたらす付加価値に懐疑的な姿勢を取っており、一部には既存チームの配当金希薄化への補填として新規参戦チームに要求されるエントリーフィーを5億ドル(約660億円)に引き上げるべきだと考えるチームもいる。
 というのも現在の2億ドル(約264億円)というエントリーフィーは、11チームになった場合の配当金減を補えるだけの金額ではないと既存チームが考えているためだ。そして彼らのほとんどがアンドレッティの政治的駆け引きを嫌い、ルノー製パワーユニットのバッヂを張り替えることでF1参戦を行なうとも言われるGMを新規参戦メーカーとしてみなしていない。
 新規F1チームの承認に関して、F1チームには正式な発言権はない。ただ、FIAと共に決定を行なうFOMが既存チームから大きな反発を受けた場合、新規参戦を支持する可能性は極めて低い。
 しかし、これまで新チームのF1参戦を奨励してきたスレイエムは、競合チームが増えることによって発生するデメリットはほとんどないとして、GMのような大手自動車メーカーの参入には良い事しかないと考えている。
 サウジアラビアで開催されているダカールラリー2023を訪問したスレイエムは、メディアブリーフィングに出席した際、11チーム目のF1参戦について次のように語った。
「今日、サステナビリティにはふたつの側面がある。それは環境の持続可能性、そしてスポーツとしての持続可能性だ」
「もしこのスポーツを存続させたいのであれば、他のメーカーにも開放しなければならない。我々には12チームの参戦が許されているのだ」

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