F1イギリスGPは”4日間”のお祭りに? ファン体験の向上目指すシルバーストン、開催日程の拡大に興味

 

 F1がブームとも言える人気を博す中、イギリスGPはカレンダーの中でも最も人気のあるレースのひとつとなっているが、さらなるファン体験の向上のため、シルバーストン・サーキットはイギリスGPを4日間に拡大したいと考えている。
 フェラーリのカルロス・サインツJr.が優勝した2022年のグランプリでは、3日間で計40万人、連日10万人を超える観客動員を記録した。
 シルバーストン・サーキットのマネージングディレクターであるスチュアート・プリングルは、サーキットで過ごす時間の中でより多くのレースアクションをファンに提供するため、イギリスGPの開催期間を4日間に延長することを検討しているようだ。
 F1のレースフォーマットは伝統的な金曜、土曜、日曜の開催を維持するものの、木曜日にサーキットを使用できるようになれば、サポートカテゴリーがコース上に登場する余地が増えることになる。
 同様のアプローチはオーストラリアGPでも採用されており、スーパーカー、ポルシェ・カレラ・カップ、S5000といったシリーズが走行することで、4日間に渡ってコース上でのアクションが楽しめるようになっている。
 プリングルは「週末を延長することを考えている」と、英国バーミンガムで開催されたオートスポーツ・インターナショナルで語った。
「F1について一生懸命取り組んでいる。私は、F1が週末のフォーマットを変更する必要があると考えている。彼らは『システムテストなど色々やらなくてはいけない』と言うだろうけど、1日早くそれをやればいいんだ」
「木曜日に何かやろう。多くの人々が来ているのに、3日間では足りない」
「1週間のフェスティバルの中で、最も重要なものにしよう。人々は火曜日にシルバーストーンにやってきて、テントを張って、それで終わりなんだ」
 プリングルによれば、2023年のイギリスGPのチケットは一部の”フルプライス以上”のチケットを除いて事実上完売しており、大半のレースで満席となっている現在のF1ブームの傾向に沿った状況になっているという。
 サーキット側は何年も前から、レースが終わった後の音楽イベントに重点を置くなど、ファンにより多くのものを提供できるよう取り組んできた。
 プリングルは、シルバーストンでのイギリスGPの将来が疑問視されていた以前とは「大きな運命の変化」があったことを認め、2017年にF1オーナーとなったリバティ・メディアのアプローチを称賛している。
「日曜日が完売になるのは当たり前だ」とプリングルは言う。
「数年前には土曜日も完売するようになったし、今では金曜日もすっかり売れるようになった。そこで利益が出るんだ」
「利益が出なければ、インフラに再投資はできないんだ。そうだろ? ミスター・エクレストン(元F1最高責任者)」
「BRDC(英国レーシング・ドライバーズ・クラブ)は40年間グランプリから利益を上げることができなかったので、シルバーストンは苦しみ、うめいていたんだ。現在のF1オーナーは、プロモーターをつぶすことは自分たちの利益にはならないという賢明な見解を示しており、BRDCがすべての資金を施設に投資していることを認識していることは喜ばしいことだ」
「より良い施設を設置すれば、ファンにとってより良い経験ができる。そして、ファンにとってより良いものとなれば、チャンピオンシップ全体にとっても良いものとなり、全員が勝者となる」
 
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