ベルニュ逃げ切り優勝、キャシディ惜しくも2勝目ならず。フェネストラズには不運|フォーミュラE第4戦ハイデラバード
フォーミュラE第4戦ハイデラバードePrixの決勝レースが行なわれ、DSペンスキーのジャン-エリック・ベルニュが逃げ切り優勝を飾った。
ポールポジションはジャガーのミッチ・エバンス。日産のサッシャ・フェネストラズは、4番グリッドからのレースとなった。
32周の戦いがスタートすると、まずはエバンスが良い蹴り出し。フェネストラズは3番手を伺ったものの、セバスチャン・ブエミ(エンヴィジョン・レーシング)が意地を見せて3番手を守った。
後方では、エンヴィジョンのニック・キャシディがオープニングラップから積極的に前に出て、9番グリッドから3ポジションアップの6番手につけた。
エバンスには最大限のエネルギーセーブの指示が飛ぶ。そんな中でも、エバンスは最速タイムを叩き出すなど、ベルニュを引き離す勢いを維持したままレースを引っ張っていく。
7周目にエバンスはアタックモードを2分使用。トップグループでは真っ先にアタックモードを起動した形だ。同じタイミングで、ブエミがベルニュのインに飛び込み、オーバーテイク成功。首位に躍り出た。
エバンスは4番手まで後退したものの、すぐにフェネストラズを攻略。3番手としたがそれ以上のポジション回復はできず、その後にアタックモードを使ったブエミ、ベルニュの後塵を拝することになった。
フェネストラズはアタックモードを1回消化し4番手をキープしていたものの、ここでまさかの事態が発生。後方からサム・バード(ジャガー)がレイトブレーキングで突っ込んできたのだ。フェネストラズはインを開けてこれを避けたものの、バードは全く止まりきれずその前にいたエバンスにクラッシュ。同士討ちでスピンしたマシンに前を塞がれる形でフェネストラズも大きくタイムロスしてしまった。
上位勢から一気に3台が消え、首位ブエミとベルニュの戦いにも変化が。アタックモードに入ったベルニュがブエミ攻略に成功すると、ブエミもたまらずアタックモードへ。しかしここでのロスタイムが大きく、4番手まで後退することになった。
これで首位はベルニュ、2番手にキャシディというオーダーに。ブエミは開幕戦ウイナーのジェイク・デニス(アンドレッティ)に追い回される展開となった。
残り10周を切ったところで一番元気が良いのは2番手キャシディ。ベルニュよりバッテリー残量が多い状態で、プレッシャーをかけ始めた。ところがジェイク・ヒューズ(マクラーレン)が23周目にクラッシュしたことで、セーフティカー(SC)出動となった。
26周目にレース再開。ベルニュより3%ほどバッテリー残量が多いキャシディは、トップを狙ってプッシュ。ヘアピンでサイド・バイ・サイドになるなど、果敢に攻めていった。
しかし2度のフォーミュラE王者であるベルニュは、意地でもインを開けない決死のディフェンス。ふたりの戦いはエクストララップの33周目に入っても続けられた。4~5%のバッテリーを残すキャシディに対して、ベルニュはペースを落としながらもうまくエネルギーを回生。ギリギリ逃げ切ってトップチェッカーを受けた。
3番手でチェッカーを受けたブエミだが、オーバーパワーの疑いで審議対象に。レース後にドライブスルー相当の17秒タイム加算ペナルティを受け、15位に降格となった。
3位、4位にはポルシェ勢のアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ、パスカル・ウェーレインが続いた。開幕3戦ほどではないにしろ、ハイデラバードでもやはりポルシェ勢が強さを見せた形だ。
日産はノーマン・ナトーが7位フィニッシュ。しかし表彰台を狙えたフェネストラズは悔しい12位でレースを終えた。
ただレースコントロールは、複数のトラックリミット違反に関して審議をしていると発表しており、結果が変わる可能性も残されている。
関連ニュース:
ミッチ・エバンス、初開催ハイデラバードでポール獲得。日産フェネストラズは4番手|フォーミュラE第4戦
1輪失っても抜いてやる……! フェネストラズ、接触覚悟で掴んだフォーミュラE初ポイント。低調な序盤も日産に回復の兆し
ポールからスタートし、最後はヘロヘロ……エネルギー管理で苦しんだヒューズ「最後に押してもらって助かった」
ハンコックタイヤ、グリップが7割足りない?? フォーミュラE王者経験ベルニュが「コンクリートみたいに滑る」と痛烈批判
今度はマシンが脆すぎる? フォーミュラE、”喧嘩レース”が批判集めたGen2からGen3移行も開幕戦では堅牢性に不満の声
順位
ドライバー
チーム
周回数
タイム
差
前車との差
ポイント
1
…読み続ける
積読本や購入予定の書籍の情報を投稿しています
小説/開発/F1&雑談アカウントは、フォロバを返す可能性が高いアカウントです