F1ペナルティポイントシステムに微調整。トラックリミットなど軽微な違反は加味せず……出場停止目前のガスリーは一安心?

 

 FIAは2023年のF1において、ペナルティポイントシステムに微調整を施したことを明らかにした。これにより累積が危険水域となっているピエール・ガスリー(アルピーヌ)なども、多少は安心できるかもしれない。
 ガスリーは昨シーズン、ペナルティポイントが6回付与されており、その累計は10点となった。12点に達すると次戦レース出場停止の処分が下るため危険な状況になっている。なお、これまでにこの処分を受けたドライバーはいない。
 ペナルティポイントの有効期間は12ヵ月となっており、順次消滅していくものの、ガスリーは最短でも2023年5月までその期日が来ない。そのため、ガスリーは2023年の序盤戦ではできるだけペナルティポイントを加算されるような事態は割けるべき状況にあった。
 彼は昨年この問題に関して、自分は出場停止のペナルティを科されるほど危険なドライバーだとは思わないと語り、FIAとも話し合いを行なっていることを明かしていた。
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「ごまかすつもりはない。今はとても不快な状況にあるし、かなりデリケートな状態だ」
 ガスリーは昨年11月、ペナルティポイントが危険域となっている問題について、そう語っていた。
「ある意味、こうして出場停止の可能性があるポジションに立ってしまっていることが、少し恥ずかしくもある」
「シーズンのここまでの戦いで、僕は過去12ヵ月自分が特に危険だったとは本当に思えない。だから、そうなれば間違いなく厳しすぎるペナルティだよ」
 ガスリーは、危険なドライビングではなく、トラックリミット違反などでのペナルティポイントによって状況が悪化する可能性があると考えていると主張していた。そしてFIAはオフシーズン中に問題を見なおして、変更が必要かどうかを確認することで同意したと理解されてきた。
 そしてFIAは2023年シーズンの開幕戦から、ペナルティポイントの適用について、より慎重なアプローチを取ることで合意に達したことが、motorsport.comの調べで分かった。
 ペナルティポイントシステムの当初の意図である、危険な運転を防止するという観点からも、FIAは今後も安全ではないとみなせる違反に対して、ポイントの付与を続ける。
 しかし、トラックリミット違反など、よりスポーツ面に近いルール違反に対して、今後はペナルティポイントを与えることはしないという。
 FIAの新しいアプローチは、開幕戦バーレーンGPの時点で実際に現れてきている。開幕戦ではニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)やエステバン・オコン(アルピーヌ)が様々な違反によってタイム加算ペナルティを科されていたが、いずれもペナルティポイントが付与されることはなかった。
 こうした姿勢の変化は、ガスリーにとってはありがたいものだろう。このまま何事もなく5月22日まで過ごすことができれば、2ポイントが消失し、ガスリーもすぐに出場停止といった危機的状況は脱する事ができるはずだ。
■各ドライバーのペナルティポイント累積一覧(2023年開幕戦バーレーンGP終了時点)

Driver
Points
直近のポイント失効日(2023年)

ピエール・ガスリー
10
5月23日 …読み続ける

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