【角田裕毅F1第2戦分析】前戦以上の競争力に自信。大混戦の中団から抜け出すにはAT04の最適化がカギ
3回目の開催となったF1サウジアラビアGPを前に、レッドブルとアルファタウリの姉妹チームの周辺でさまざまな情報が飛び交った。それは開幕前日の木曜日のメディアデーをマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が体調不良によって欠席したからだ。
レッドブルでは今シーズン、かつてレギュラードライバーを務めていたダニエル・リカルドが復帰し、サードドライバーを務めている。ただし、リカルドの主な役割はマーケティングイベントでの走行とファクトリーにあるドライビングシミュレーターに乗ることで、レースドライバーが不測の事態で出場できなくなった場合に備えて、グランプリに帯同する予定にはなっておらず、サウジアラビアGPにも来ていない。
そのため、もしフェルスタッペンが欠場するようなことになれば、レッドブルは契約があるレッドブル・ドライバーのなかから選ぶことになり、そのなかでF1で最も経験豊富な角田裕毅(アルファタウリ)が有力となっていた。
幸いフェルスタッペンの体調は徐々に回復し、金曜日にサーキット入り。フリー走行1回目でコクピットに収まってコースインすると、すぐさまトップタイムを連発。フリー走行2回目も首位に立ち、不安を一蹴した。
フェルスタッペンの代役になるのではと予想された角田は、自分のマシンに乗り込み、フリー走行1回目は10番手に入り、2回目のフリー走行でも13番手と、まずまずの滑り出しを見せたかに思えた。しかし、本人としてはまだ手応えをつかんでいない様子だった。
「まだ初日を終えただけですが、ポイントを争っているライバルたちから少し遅れているように思う」(角田)
ただし、「バーレーンGPよりも競争力はある」とも語り、こう続けた。
「予選でQ2に進出する可能性は、バーレーンよりも高い」
だが、10番手のカルロス・サインツ(フェラーリ)から19番手のオスカー・ピアストリ(マクラーレン)までは、コンマ4秒しかなく、中団争いは大接戦。Q2に進出する可能性も高ければ、Q1落ちする可能性も同じように大きい。そのため、角田とアルファタウリにとって重要となるのが、これからいかにマシンを正しくセットアップし、最適化を図るかだ。
「今夜すべてのデータを分析して、どうすればパフォーマンスを向上させることができるかをレースエンジニアと話し合う」(角田)
開幕戦バーレーンGPの予選ではQ2に進出してチームを驚かせた角田。2戦目のサウジアラビアGPでは、さらに驚くスタッフの姿をアルファタウリのガレージ内で見つけたい。
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