レッドブルF1、元空力責任者ファローズの離脱により他のエンジニアがチャンスを掴む「今のチームは2年前より強い」
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、元空力責任者のダン・ファローズが離脱したことには、ある種いい面もあったと述べている。この動きにより、チームは内部の人材を成長させるチャンスを得ることができたという。
ファローズは昨年初めに正式にレッドブルを去り、アストンマーティンに移籍した。アストンマーティンでは新テクニカルディレクターとしてAMR23の製造に携わったが、このマシンはパフォーマンスの面では現在グリッドで2番目に優れたものだ。
レッドブルは当初、ファローズのアストンマーティンへの移籍を阻んで遅らせようと試みたが、最終的に2チームは合意に至った。それ以来、レッドブルはエンジニア集団からファローズが抜けたことで生じた空白を埋めてきた。現在ホーナーは、レッドブルのデザインと開発部門はこれまでにないほどに強力だと考えている。
「イギリスでは半径50マイル(約80km)圏内に7チームの拠点があるので、必然的に競争が繰り広げられるだろう」とホーナーは『Sky Sports』に語った。
「レッドブルではこれまでスタッフの離職率は非常に低かった。他のチームへ行く才能ある人材に、成長して目覚ましい業績を達成するチャンスを我々が与えてきたのは素晴らしいことだ」
「ダンがいい仕事をしているのをうれしく思うが、彼の離脱によって他のエンジニアたちにチャンスと進歩に関するすべてが与えられた。今のチームは2年前よりもいっそう強いものになっている」
「我々は常に内面と前方を見据えている」
今もレッドブルのデザインチームを率いているのはチーフテクニカルオフィサーのエイドリアン・ニューウェイであり、直属にはレッドブル・レーシングのテクニカルディレクターのピエール・ワシェと、パフォーマンスエンジニアリング責任者のベン・ウォーターハウスがいる。
ニューウェイはレッドブルの他の関心事やプロジェクトに時間を割くため一線を離れる時期があったが、この数シーズンではピットウォールの常連となり、チームがトップに返り咲くのに貢献した。ニューウェイを失うことになったら、レッドブルにとって痛烈な打撃となるだろうが、ホーナーはその可能性は非常に低いと主張している。
「このパドックではいつもうわさが飛び交っているものだ。それがF1だ」とホーナーは語った。
「彼は我々チームにとって重要で人気のある存在だ。彼が長期にわたって我々とともにいてくれこと、そして現在の取り組みのいくつかにも関わっているのは素晴らしいことだ」
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