チームメイトを積極的にサポートするアロンソ「若いランスがアストンマーティンF1を率いていくための準備をさせたい」

 

 アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは、チームメイトのランス・ストロールを積極的にサポートしているのは、「彼が今後10年や15年にわたりチームを率いる」ための責任に向けて準備をさせたいという思いがあるからだと語った。

 これまでのところ、シーズン前の多くの予測に反して、アロンソとチームオーナーであるローレンス・ストロールの息子ランスの間に摩擦はなさそうだ。

 2023年シーズン開幕に先立ち、アロンソはストロールがいつか世界タイトルを賭けて戦えるスピードと才能を持ち合わせていると考えていると明かした。そして24歳のストロールが彼のポテンシャルを現実のものにするのを、喜んで手助けすると付け加えた。

 ベテランのアロンソは、コース上ではストロールを一貫して圧倒している一方で、チームメイトの手助けをするために進んで手を差し伸べている。

 アゼルバイジャンGPにおいて、レース序盤の段階でふたりのドライバーが前後に並んで走行していた際に、ストロールは前のアロンソにアタックしないとチームに伝え、「僕たちは同じゲームをしているところだからね」と語った。その後、アロンソはブレーキバランスのセッティングについて彼のクルーに伝え、ストロールにもその情報を知らせるよう頼んだ。

2023年F1第4戦アゼルバイジャンGP フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
2023年F1第4戦アゼルバイジャンGP フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)

 無線でのこういった発言について尋ねられたアロンソは、ドライバーとチーム間の協力に他ならず、また、将来のためにストロールを助ける意味もあったと述べた。

「週末の間は、木曜日の時点から多くの話をする。過去に僕たちふたりがここで感じたこと、トラフィックに巻き込まれたらどうするか、互いのマシンのプランはどうなるかといったことをだ」とアロンソは説明した。

「事前に話に上らなかった何かをレース中のマシンに感じた時や、もう1台の助けになる新しいことがあった時は、通常はチームに伝える」

「そういうわけだった。僕はあと何年かはF1にいるだろうけれど、そう長くはない。彼はチームを今後10年や15年にわたって率いることになる。だから今後数年のうちにランスを助けることができたらと思っている」

フェルナンド・アロンソ&ランス・ストロール(アストンマーティン)
2023年F1第1戦バーレーンGP フェルナンド・アロンソ&ランス・ストロール(アストンマーティン)

 アストンマーティンF1チーム代表のマイク・クラックは、ドライバーたちの協力体制を目にして「素晴らしいこと」だと称賛した。

「ランスとフェルナンドが一緒に仕事をするやり方と互いの行動には、彼らの成熟度が示されている」とクラックは語った。

「彼らは対戦相手がもう1台の緑のマシンではなく、他のチームであることを明確に理解している。互いにプッシュするが重要な場面では助け合うという、ふたりの間の調和が保たれれば、長期的に我々には利益がもたらされるだろう」

 クラックは、アロンソとストロールの協力関係を「兄と弟」の間の関係として捉えることには同意していない。

「ランスは弟ではない。彼らふたりは同等のレベルだ」とクラックは主張した。
「フェルナンドがランスのやっていることを見たり、その逆のケースも多くある。だから彼らはチームメイトだというのが妥当であり、兄と弟ではない。おそらく年上と年下という言い方はできるだろう」

ランス・ストロール(アストンマーティン)
2023年F1第5戦マイアミGP ランス・ストロール(アストンマーティン)

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