「もっとバトルを増やすための対策が必要」とラッセル。FIAやF1と協議する考え
F1の人気はかつてないほど高まっている。多くのレースでチケットが数週間から数カ月前にソールドアウトになり、カレンダーに加わりたいというサーキットのリストがどんどん長くなっている。さらにF1に新たに参戦することを望み、チームを立ち上げようとするプロジェクトも増えている。
しかし、ドライバーたちは、レース自体の魅力もかつてないほど増しているとは考えていない。2023年F1シーズンの序盤5戦には、何度か盛り上がりを見せる瞬間はあったものの、全体的にはそれほどエキサイティングとはいえなかった。
GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の理事を務めるジョージ・ラッセルは「結局のところ、僕たち全員が、最高のレース、最もエキサイティングなレースを求めている」と述べ、エキサイティングさに欠ける理由をいくつか挙げた。
「まず、タイヤのデグラデーションについてだ。この数戦は簡単に1ストップで走り切ることができた。全員が全開で走り続けられるような状態だと、(バトルが起こりづらくなり)エキサイティングさが乏しいレースになる」
「それにDRSに関しては、(バクーとマイアミでDRSゾーンが短縮されて)間違った方向に進んでしまった。つまり、いくつか小さな事柄を変えることができるだろう。このことについて、FIAやF1と話をするつもりだ」
「僕たちが望んでいるのは、コース上でレースができるようになることだ。バトルができるようになりたい。ゴーカート時代にそうだったようにね。当時はエアロダイナミクスは関係なかった」
「それが究極の夢だ。今の世代のマシンが導入された時、F1は本当に良い方向に向かったと僕は思っている。でも、これから次のステップへと進む必要がある」
フェラーリのシャルル・ルクレールは、レッドブルのみが勝ち続けている状況を変えるために努力していくと語った。
「退屈なレースにならないように僕も努力していくつもりだけれど、結局はこれはスポーツだ。どのスポーツでもそうだが、あるひとつのチームが他のチームよりも優れているという状況が時には起こる。たとえば今のレッドブルだ。レッドブルとの差を縮めるために、全員が努力しているし、僕たちも全力を尽くしている」
2023年のF1マシンの最低重量は798kgと、F1史上最も重くなっている。マックス・フェルスタッペンによると、重量もレースをつまらなくする要因のひとつだという。
「全体的に見て、避けなければならないのは、重量の増加だと思う。昔のマシンに乗って走り出すと、とても機敏で、間違いなく今との違いを感じる。でも僕が昔と言っても、それは2010年代初頭のことだ。それ以前はもっと軽かった」
「どう解決したらいいのか分からない。ホイールも大きくなって、かなり重くなっている。僕としては、間違った方向に進んでいると思う」
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