フェルスタッペン、レッドブルF1のシーズン全勝の可能性には否定的「計画通りに物事が運ばないレースが必ずある」
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、2023年シーズンのF1においてレッドブルが23勝を挙げるのではないかという考えについて、「可能かもしれないが、そうはならないだろう」と否定的な考えを見せた。
1988年のF1世界選手権で、マクラーレン・ホンダは全16戦に優勝する一歩手前のところまで来た。アイルトン・セナとアラン・プロストという最高のドライバーがチームに揃っていた上に、最も速いマシンと最もパワーのあるエンジンも備えていた。だがイタリアGPでセナがラスト2周というところで周回遅れのジャン=ルイ・シュレッサーと接触してしまい、マクラーレン・ホンダの“全勝優勝”は実現しなかった。
それでも、レース16戦中15勝という成績は圧倒的で目を見張るものがあった。しかし今シーズンのレッドブルは、23戦すべてで優勝するかもしれない。
「可能かもしれないが、おそらくそうはならないだろう」とマックス・フェルスタッペンは述べた
「何かがうまく行かなくなる可能性は常にあるし、リタイアしてしまうとかいろいろ考えられる。だが、純粋に今のペースのみで考えるならば、すべてのレースで優勝できるかもしれない。計画通りに物事が運ばないレースというものが、必ずやって来ると思うけどね」
メルセデスのジョージ・ラッセルは、昨シーズンにレッドブル以外で優勝を飾った3人のドライバーのひとりだ。ラッセルも、今季のレッドブルが全勝優勝する可能性を認めている。
「このままのペースで考えるならばその可能性があるが、不測の事態が起きることもある。僕たちにもどこかしらの点で勝ち目があり、運に乗じてそこを突けるといいと思っている」
レッドブルがほとんどのレースで優勝するかもしれないとなると、多くのファンは退屈に感じるかもしれない。しかしフェルスタッペンもラッセルも、F1でひとつのチームが優勝を独占するのは“よくあること”だと述べている。
「F1ではいつもこうしたことを見てきた。今に始まったことではない」
「1年、あるいは2年程度、2、3チームが争うといったことがあるかもしれないが、80年代、90年代、2000年代から2010年代前半、そして2020年代まで全体を振り返ってみると、特定のチームが常に優勝を独占してきたことがわかる」
ラッセルもフェルスタッペンの意見に同意した。
「F1では常に独占的なチームが存在してきた。複数のドライバーと複数のチームが世界選手権を争うといったことをどうやったら実現させられるのか、考えあぐねている。F1にとってはその方がいいし、みんなにとってもいい。ファンも歓迎するだろう。けれども、理想を思い描いたところで必ずしも実現するわけではない」
日曜日の第7戦スペインGPではフェルスタッペンが圧倒的な強さをみせて優勝し、これでレッドブルの2023年シーズンの成績は7戦7勝となった。
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