メルセデスの復活、捨てたゼロポッドと関係は薄い? “魔法”はフロアにあるとラッセル

 

 メルセデスF1はF1第8戦スペインGPでダブル表彰台と、今季ベストのリザルトを達成。アップデートの効果が出ているように見えるが、目立つサイドポンツーンの変更が最大の要因ではないと彼らは主張している。
 2022年シーズンからメルセデスが採用してきた極端に小さなサイドポンツーン、通称ゼロポッド。彼らは2023年もコンセプトを継続していたが、序盤戦の苦戦から変更を決断し、第7戦モナコGPでアップデートを投入すると、レッドブルなどライバルが広く採用するダウンウォッシュ型を実装した。
 レッドブルが圧倒的な強さを見せる中、メルセデスはなぜもっと早くサイドポンツーンを変更しなかったのかと見る向きもある。
 ただメルセデスのエンジニアは現行のマシン規定では、マシン上面は空力能力の40%を構成するもので、残る能力はフロアから生み出されていると考えている。
 ドライバーのジョージ・ラッセルも、今回の好結果はサイドポンツーンの変更によってのみ生み出されたものではないと語っている。
「違いを生み出しているのはサイドポンツーンじゃない。要素ではあるかもしれないけど、サイドポンツーンに“魔法”があるわけじゃないんだ」
 なぜチームがより早く空力哲学を変更しなかったのかと訊かれたラッセルは、そう答えた。
「僕らはサイドポンツーンを排除するために、そのデザインを持ち込んだ。“魔法”はクルマの床下で行なわれているんだ。そして、それはどのチームであっても同じことだ」
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