フェルスタッペンが圧巻の走り。雨のスプリントを21秒差で制す【レポート/F1第10戦オーストリアGP】
現地時間7月1日(土)、2023年F1第10戦オーストリアGPのスプリントが行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がトップチェッカーを受けた。2位はセルジオ・ペレス(レッドブル)、3位はカルロス・サインツ(フェラーリ)となっている。角田裕毅(アルファタウリ)は16位となった。
今季6大会で実施されるスプリントイベントのうち2戦目となる今大会。今季のスプリントは新たなイベントフォーマット導入により、メインレースから独立したイベントとして開催される。スプリントのスターティンググリッドは1日の現地時間12時(日本時間19時)より実施された『スプリント・シュートアウト』により決定された。
気温16度、路面温度21度、湿度91%、スタート前は雨が降るウエットコンディションとなり、ほぼ全車が浅溝のインターミディエイトタイヤを選択。そんな中、19番手スタートのバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)は溝のないミディアムタイヤを装着するという賭けに出たが、フォーメーションラップ終了時にピットに入り、インターミディエイトに交換している。
現地時間16時30分(日本時間23時30分)開始のフォーメーションラップを経て、タイヤ交換義務のない24周のスプリントのスタートは切られた。
抜群の蹴り出しを見せたペレスが、ターン1のホールショットを奪うがフェルスタッペンも応戦、ターン2でふたたびトップに浮上する。ただ、レッドブル2台の激しい戦いはターン4までサイド・バイ・サイドで続く。
そのターン4で濡れた路面の影響もあってか、アウトに膨らんだペレスの隙をついて4番手スタートのニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)が2番手に浮上する。3番手ペレス、4番手カルロス・サインツ(フェラーリ)、5番手カルロス・サインツ(フェラーリ)というオーダーに。
一方、3番手スタートのランド・ノリス(マクラーレン)は、オープニングラップのターン3でレッドブル2台のバトルに前を塞がれた影響で、後続に一気にかわされ10番手まで 後退してしまう。
オープニングラップで3番手にポジションを下げたペレスだったが、ヒュルケンベルグに徐々に間合いを開けられ、6周目に2台の差は2秒まで広がった。そんな中、フェルスタッペンはファステストを更新する快走ぶりでヒュルケンベルグを4秒引き離し、レースも3分の1となる8周目を迎えた。
11周目、ペレスがペースアップし、一時は2秒以上開いたヒュルケンベルグとの差を0.3秒まで縮める。続く12周目のターン4立ち上がりでペレスがヒュルケンベルグを攻略し2番手を取り戻すと、ヒュルケンベルグの背後にはサインツも接近。翌13周目のターン3立ち上がりでヒュルケンベルグを攻略し、サインツが3番手に浮上する。
前がクリアとなったペレス、サインツが1分15秒8をマークするも、同じ周回にフェルスタッペンは1分14秒992をマークし、ライバルを1秒近く引き離し快走を続ける。
そんな中、ポイント圏外を走るジョージ・ラッセル(メルセデス)が16周目にピットインし、ソフトタイヤに交換という賭けに出た。それを見て17周目にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)もソフトに交換。また18周目には6番手につけていたヒュルケンベルグまでもがピットに入り、そこから後続を中心に続々とピットに傾れ込み、11台がスリックに交換。
20周目にはラッセルがフェルスタッペンよりも2秒速い1分12秒020をマーク。翌21周目には1分11秒台をマークするなど、スリック勢がウエットタイヤ組のタイムを上回るが、今回のスプリントは24周と周回数が短く、大きなポジションアップは果たせず。
フェルスタッペンが24周目のトップチェッカーを受けた。2位にペレス、3位にサインツという表彰台の顔ぶれとなった。なお、フェルスタッペンとペレスのギャップは21.048秒と大きく差が開く結果となった。
4位ストロール、5位フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、ハードタイヤに交換した6位ヒュルケンベルグ、7位エステバン・オコン(アルピーヌ)、ソフトタイヤに交換した8位ラッセルまでがポイントを獲得と、早めにスリックに交換した2台も入賞を果たした。また、ファステストラップはヒュルケンベルグが記録した1分10秒180となる。
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