角田裕毅、Q2まで僅差の予選16番手「悔しいが自分の走りには満足」アップデートの理解に試行錯誤/F1第11戦
2023年F1イギリスGPの土曜予選で、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は16番手、ニック・デ・フリースは18番手という結果だった。ふたりはそれぞれ、予選終了時点では17番手と19番手だったが、15番手のバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)が失格になったことで、ひとつずつ順位が繰り上げられた。
ウエットからドライへと急速に路面コンディションが変化したQ1で、角田のタイムと、最下位でQ2に進出したフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)のタイムとの差は0.076秒、ひとつ上のセルジオ・ペレス(レッドブル)との差は0.057秒と、非常に僅差の戦いだった。
予選中、アルファタウリがピットレーンにおいて、デ・フリースのマシンを、ファストレーンを走るオスカー・ピアストリ(マクラーレン)のすぐ前に送り出し、路面が濡れた状態でデ・フリースが接触を避けるための行動を取らなければならないという危険な出来事があった。これについてスチュワードは調査し、危険なリリースと判断、チームに対して5,000ユーロ(約78万円)の罰金を科した。
テクニカルディレクターのジョディ・エギントンは、イギリスGP土曜について、次のように振り返った。
「Q1では2台の走行プログラムをスムーズに進めることができた。適切なタイヤを装着し、プッシュラップとクールラップの正しいシーケンスを採用し、新しいタイヤセットに交換するためのピットストップのタイミングも適切だった」
「しかし赤旗が混乱をもたらし、残念ながら最後のランは十分に良いものではなかった。裕毅はQ2進出に非常に近いところまでいったが、ブレーキングエントリーの際にスナップが出て、ターン16で少しタイムを失った」
「ニックは最後のランでさらに遅れていたので、何が起きたのかを理解するため、データをチェックする必要がある」
「このスターティングポジションからではレースは厳しいものになるが、明日、2台が順位を上げていくチャンスを絶対に逃さないよう、準備に全力を注いでいく」
■角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)
FP3 10番手(1分28秒337:ソフトタイヤ/21周)
予選 16番手(Q1=17番手[Q1終了時点の暫定順位]1分30秒025:ソフトタイヤ)
今回もQ2にかなり近いところまでいきながら届かず、悔しい思いです。でも自分のパフォーマンスには満足しています。路面コンディションの進化が急速で、セッション終盤にはほとんどドライになっていました。戦略においてチームは良い仕事をしたと思います。
新しく入れたアップグレードに関して、さまざまなことを試し、昨日と比べると、マシンの感触は良くなっていました。必要な場所でのサポートが向上し、特に低速コーナーで良くなったと感じます。目指していたとおり、高速コーナーではコーナリングの動きが改善しました。
さらに改善の余地はありますが、マシンの挙動への理解を深めようと取り組んでいるところです。今は自分をリセットし、このマシンからパフォーマンスを引き出し、できるだけ上位でフィニッシュするために、明日やれることをやるつもりです。
■ニック・デ・フリース(スクーデリア・アルファタウリ)
FP3 11番手(1分28秒504:ソフトタイヤ/20周)
予選 18番手(Q1=19番手[Q1終了時点の暫定順位]1分30秒513:ソフトタイヤ)
今日の予選は本当にトリッキーなセッションだった。雨が降り、コンディションが変化し続けたんだ。予選序盤にまずまずのラップを走ったが、終盤、1ラップにかけた戦いになった時、タイヤがとても冷えてしまっていた。プッシュし、アタックするために必要な自信も温度もなく、最終コーナーでミスをして、ブレーキングで深く入ってしまい、タイムを大きく失った。
セッション中の僕たちは、競争力が比較的高く、ライバルたちと戦える状態だった。だから、最後のラップは実力と一致したものではないと感じる。変わりやすいコンディションにおいて、肝心な時にうまくまとめ上げることができなかったのだと思う。
プラクティスでのロングランから考えて、明日のレースは簡単なものにはならないだろう。このサーキットは高速の部分が多く、オーバーテイクが難しく、他のマシンの後ろについていくことも困難だ。だから少し雨が降るならうれしい。チャンスがもたらされるかもしれないからね。
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