アンドレッティ・キャデラックのF1参入にフェラーリが否定的発言「アメリカのチームでなくドライバーを増やす方が重要」

 

 アンドレッティ・キャデラックのF1新規参戦への希望を支持する姿勢を示しているFIA会長モハメド・ビン・スライエムは、条件さえ満たしているならゼネラルモーターズ(GM)を拒否することはできないと語った。しかし既存チームは今も、チーム数が増えることに反対している。

 アンドレッティ・グローバルは、早ければ2025年からF1に参入するための手続きである『関心表明』のための申請書をFIAに提出した5チームのうちのひとつだ。

 現在FIAは申請に関する評価を行っているところで、今後数週間以内に判断を下すものとみられている。

 F1参入プロジェクトのためにアンドレッティはGMのブランドであるキャデラックと提携、すでに技術部門の主要な人材の雇用を始めており、かつてルノーのテクニカルディレクターを務めたニック・チェスターと契約したといわれる。

 分配金の希薄化を防ぐため、新規参入チームは2億ドル(約277億円)の支払いを要求される。それでもチームの主な収益となる分配金が減少するとして、F1と大多数のチームは11番目のチーム受け入れに乗り気ではない。

 しかしビン・スライエムFIA会長は、アンドレッティ・キャデラックが選考プロセスでFIAの求める厳しい基準を満たした場合、FIAが彼らを拒絶することはできないと考えている。

FIA会長のモハメド・ビン・スライエム

「我々がモータースポーツを促進し、公平であるためにここにいることを理解しなければならない」とビン・スライエムは『AP』に語った。

「関心表明プロセスは妥協のないものであり、チームがエントリーの基準を満たしている場合、我々が拒否できる状況にはならない」

「私がGMのような相手に『ノー』というところを想像してみてほしい。レギュレーションでは最大12チームを持つことができるとある。私はルールを破るわけではないのだ」

「誰のエントリーでも許可するだろうか? そういうわけではない。だが一体どうやってGMを拒否できるだろう?」

「つまり、ここでの常識は何かということだ。GMは有力企業であり、彼らがアンドレッティと組んで参戦するなら、それは我々全員にとって有益なことだ」

アンドレッティ・キャデラックがF1参戦の意向を表明
アンドレッティ・キャデラックがF1参戦の意向を表明

 ビン・スライエムは、F1が新規参入チームを受け入れることに消極的であることは理解している。しかし彼は、新規チームがグリッドに加わるには、今が正しいタイミングであるとも考えている。

「一部のチームが気乗りがしなかったり、拒んだり、認めなかったりすることを非難はしない。人々は自分たちの縄張りを維持したいと思うものだ。そうすれば自分たちに挑戦してくる新しいチームが出てくることはないからだ」とビン・スライエムはコメントした。

「パフォーマンスや財政的な利益の面などで、挑戦を受けることになる。しかし我々は、F1に新規チームを迎える状況が整ったと考えている」

 しかしフェラーリ、メルセデス、レッドブルなど多数の既存チームは、今も、チーム数が増えることに賛成していない。フェラーリ代表フレデリック・バスールは、アメリカのチームが増えるより、アメリカ人ドライバーが増えることの方がメリットが大きいと語った。

フレデリック・バスール(フェラーリF1代表)

「新しいチームを迎えるためには、大きな理由がなければならない。アメリカのチームが加わるというのは十分な理由にはならない。ハースがいるから、すでにアメリカのチームは存在するのだ」

「その国で一番のチームになるには、ドライバーが重要になる。アメリカでの成功をさらに拡大するには、アメリカのチームではなく、アメリカのドライバーを走らせることが大事だと私は思う」

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