フェルスタッペンが0.820秒差で今季8度目のPP獲得。角田裕毅は11番手【予選レポート/F1第13戦】
7月28日、2023年F1第13戦ベルギーGPの予選が行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季8度目となるポールポジションを獲得した。2番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手にセルジオ・ペレス(レッドブル)が続いた。角田裕毅(アルファタウリ)は11番手で予選を終えている。
なお、フェルスタッペンは今季5基目のギヤボックス投入により、ベルギーGP決勝で5グリッドの降格ペナルティを受けることが決定しており、ルクレールが決勝の1番グリッドを手にする結果となった。
直前に行われたFIA F2の予選で赤旗が出た影響もあり、セッション開始は10分ディレイに。現地時間17時10分(日本時間24時10分)、スパ・フランコルシャン・サーキットを舞台に、気温19度、路面温度25度、湿度90%、セッション開始時点では雨は上がるも路面は濡れたままというダンプコンディションのなか予選は開始された。
今大会のドライタイヤのコンパウンドは、C2タイヤがハード(白)、C3タイヤがミディアム(黄)、C4タイヤがソフト(赤)だ。なお、ベルギーGPはスプリントが行われるため、この予選の結果は30日に行われる44周の決勝のスターティンググリッドを決するものとなる。
■Q1:角田裕毅セクター3全体ベスト
急なコンディション変化を避けるべく、18分間のQ1開始まで5分という早めのタイミングでジョージ・ラッセル(メルセデス)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)、周冠宇(アルファロメオ)らがインターミディエイト(浅溝)タイヤを装着してピットレーン出口に並んだ。
ただ、コンディションは時間が経つにつれて改善し、雲の隙間から青空が顔をのぞかせ、セッション開始を迎えると、眩い日差しが降り注ぐ場面も見られるほどに。ただ、路面上の水は少なくはなく、全車がインターミディエイトを装着し、高い水飛沫を巻き上げて走行する。
残り13分40秒というところで、ラッセルが真っ先にアタック入り。最終セクターでトラフィックの影響をわずかに受け、記録は2分2秒360となる。その背後から続いてアタックを終えたハミルトンが2分2秒280で暫定トップに浮上する。
その直後、ランド・ノリス(マクラーレン)が2分1秒874を叩き出すが、ラッセルが2度目のアタックで2分1秒485までやタイムを上げる。一方、フェルスタッペンは最初のアタックで2分1秒597となり、ラッセルには届かない。
その直後、ノリスが2度目のアタックで2分1秒438をマークするが、そのターン15でトラックリミット違反を取られてタイム抹消となる。変わってカルロス・サインツ(フェラーリ)が2分00秒536をマークしトップにおどり出て、セッションは後半を迎えた。
残り7分というところで角田がセクター3で全体ベストを更新し、2分1秒662をマークして暫定7番手につける。その背後からダニエル・リカルド(アルファタウリ)もアタックし、2分2秒159で暫定12番手という状況でQ1セッションは終盤を迎えた。
この頃には路面の改善も急激に進み、各車続々とタイムを上げる。フェルスタッペンが1分59秒841をマークすると、今度はハミルトンが1分59秒841をマークしトップに浮上するが、終盤にルクレールが1分58秒300でQ1トップに浮上。2番手フェルスタッペン、3番手ハミルトンというオーダーでQ1は幕を閉じた。
一方、アルファタウリ勢は角田が16番手、リカルドが18番手という状況で最終アタックを迎えた。角田はセクター3でまたも全体ベストを更新し1分58秒899で9番手でQ2進出を決めた。
リカルドは角田のタイムに届かずも、1分59秒483でトップ10まであと一歩というところに食い込んだかと思われた。しかし、ラディオンでトラックリミット違反によりタイム抹消に。
これで16番手アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、17番手周冠宇、18番手サージェント、19番手リカルド、20番手ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)の5台がQ1敗退となった。
■Q2:中盤からソフト投入。ピアストリが好走
路面コンディションは確実に改善しつつあるも、まずは15台全車がインターミディエイトを履いてコースイン。セッション残り10分というところでピアストリが1分56秒370をマークする。
ただ、そのタイムをフェルスタッペンが1分55秒535で上回ると、0.447秒遅れでペレス、0.709秒遅れでルクレールが続いた。角田はQ2最初のアタックで1分56秒761をマークし、暫定7番手で最初のアタックを終えた。
残り7分を迎え、各車が続々とソフトタイヤに交換。なお、ノリスはインターミディエイトでのタイム計測を取りやめてピットに滑り込み、ソフトタイヤに履き替えている。ただ、この時点ではターン1などレコードライン上が濡れたままのコーナーも少なくはなく、そこからは各車ウォームアップが続く。
そんななか、エステバン・オコン(アルピーヌ)がターン9でスポンジバリアにわずかにヒット。フロントウイングを破損するが、自走してピットに戻ることが叶った。
残り1分30秒を切り、ここで各車アタック入り。続々とトップが入れ替わるなか、最終的には1分51秒534をマークしたピアストリがQ2トップとなった。
2番手にサインツ、3番手にルクレールとフェラーリ勢が続いた。4番手ランス・ストロール(アストンマーティン)、5番手ノリス、6番手ハミルトン、7番手ペレス、8番手ラッセル、9番手アロンソ、10番手フェルスタッペンまでがQ3進出を決めた。
11番手はフェルスタッペンから0.364秒差の角田。そして12番手ピエール・ガスリー(アルピーヌ)、13番手ケビン・マグヌッセン(ハース)、14番手バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、15番手オコンの5台がQ2敗退となった。
■Q3:0.820秒差。驚異的なフェルスタッペン
オコンがヒットしたスポンジバリアの修復などもあり、Q3開始はディレイに。12分間のQ3は現地時間18時3分(日本時間25時3分)より、全車がソフトタイヤを装着、さらにはDRSも使用可能となるなか開始された。
まずはアロンソは1分49秒164をマークし、それをノリス、ピアストリ、フェルスタッペンが上回り、続々とトップが入れ替わる。ただ、Q3最初のアタックでは1分47秒931をマークしたルクレールが暫定トップに浮上。0.128秒差でフェルスタッペン、ルクレールから0.421秒差でサインツが続くという状況でセッションは後半を迎えた。
ルクレールは自身が記録したタイムを上回る1分46秒988をマークする。しかし、決して悪くないタイムだったが、そのタイムに0.820秒差となる、1分46分168というまさかのタイムをフェルスタッペンがマークし、今季8度目となるポールポジションを獲得した。
2番手にルクレール、3番手ペレス。4番手ハミルトン、5番手サインツ、6番手ピアストリ、7番手ノリス、8番手ラッセル、9番手アロンソ、10番手ストロールが続いた。なお、先述のとおりフェルスタッペンは今季5基目のギヤボックス投入により、ベルギーGP決勝で5グリッドの降格ペナルティを受けることが決定しており、ルクレールが決勝の1番グリッド、ペレスがフロントロウを手にする結果となった。
2023年F1第13戦ベルギーGP決勝は、30日の日本時間22時より44周で行われる。
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