F1 Topic:アルピーヌのチーム再編に衝撃。ベネトン時代からチームを支えた大ベテラン、パーメインも離脱
7月28日のF1第13戦ベルギーGPフリー走行1回目が終了した直後、アルピーヌがチーム代表のオットマー・サフナウアーとスポーツディレクターであるアラン・パーメインという首脳陣ふたりを事実上、解任したことを発表した。
この解任はそう遠くないタイミングで行われることは衆目の一致するところだった。というのも、アルピーヌは今年のイギリスGP後から組織の体制変更を始めていたからだ。
まずブルーノ・ファミンをアルピーヌ・モータースポーツの副社長に昇進させ、アルピーヌF1チームを含む同社のモータースポーツ活動のすべてを指揮させることにした。
ファミンは、2012年から2019年までプジョー・スポーツのディレクターとしてラリークロスやダカールなどで勝利を手にしてきた人物で、2019年から2022年2月までは国際自動車連盟(FIA)でオペレーション・ディレクターとスポーツ事務次長を務め、2022年3月にアルピーヌ・レーシングのエグゼクティブ・ディレクターに就任していた。
ファミンが加入した直後に、今度はCEOがローラン・ロッシからフィリップ・クリーフに交代。クリーフはミシュランやフィアット・グループなどでモータースポーツ部門の豊富な経験を積んできた人物で、2016年にはフェラーリのエンジニアリングディレクターとして活躍した後、今年2月にアルピーヌのエンジニアリング・プロダクトパフォーマンス担当副社長として入社していた。
そして、ベルギーGPでサフナウアーとパーメインが解任された。
ハンガリーGPのパドックではすでにサフナウアーの解任の噂はあがっていたが、今回の発表でメディアが衝撃を受けたのはパーメインの解任だった。というのも、パーメインは1989年にエレクトロニクスエンジニアとして、アルピーヌの前身であるベネトンでF1活動をスタートした生え抜きのベテランだったからだ。2007年にチーフエンジニアとなったパーメインは、2012年にはスポーティングディレクターに昇格。他チームとの情報交換やFIAとの交渉、さらにリクルート活動など、チームにとってなくてはならない人物だっただけに、今回の決定はメディアだけでなく、チームに与えた衝撃も大きいはずだ。
じつは、ハンガリーGPが行われていたハンガロリンクのパドックで、ファミンがパーメインと真剣な表情で立ち話をしていた。エンジニアリングルームやモーターホームでは話すことができないために、パドックで立ち話するしかなかったのだろう。
この再編成とは別に、同じ日にアルピーヌはチーフテクニカルオフィサーを務めていたパット・フライがチームを離れ、ウイリアムズへ移籍することが発表された。
離脱した3人の後任については現時点では発表はなく、アルピーヌのチーム再編は、今後もしばらく続きそうだ。
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