【F1ベルギーGPスプリントの要点】2番手入賞、止まらない新人ピアストリの躍進。進歩を喜ぶ一方で慎重な姿勢も見せる
ルーキー、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)の進化が止まらない。
マクラーレンが今月初めのオーストリアGPから矢継ぎ早にアップデートを投入すると、第11戦イギリスGPの予選では自己ベストの3番グリッドを獲得。続くハンガリーGPでも4番手。レースでも4位、5位と上位入賞。そして今回のスプリントでは、シュートアウト2番手から2番手入賞を果たした。
ただしランド・ノリスはこの2レースで、予選は2、3番手、レースは2戦連続2位表彰台に上がっており、結果を見る限りではチームメイトに完敗した形だった。それが今回のスプリントでのノリスは、5番グリッドから6番手にとどまった。正式な予選・レースでないとはいえ、ピアストリが初めてガチンコ勝負でチームメイトを下したのだった。
実はベルギーGP前までのピアストリは、予選は1勝11敗と圧倒的にノリスに負けていた。唯一ノリスを凌いだ第2戦サウジアラビアGPも、Q1でノリスがバリアに接触して19番手に終わったおかげだった。
今回のベルギーGPもノリスはやはりQ1でコースオフして、フロアを大きく破損。それでもQ3まで進んで7番手につけたのはさすがだったが、ピアストリはコンマ3秒差の6番手で一矢を報いた。
雨続きのベルギーの週末。ピアストリがソフトタイヤを初めて履いたのは初日Q2だった。インターミディエイトから交換して、いきなりトップタイムをマークした。しかし6番手だったQ3での自身の走りには「かなり改善点がある」と、まったく満足していなかった。
迎えた2日目シュートアウトも、朝から断続的に降っていた雨が止んだSQ1、2はインターミディエイト。SQ3は全車ソフトでアタックと、初日と類似したコンディションだった。路面はところどころダンプ状態だったが、2番グリッドを獲得した。
そして再び降雨に見舞われたスプリントは、一時はF1キャリア初となる首位を快走し、2番手入賞。「順調に成長できていると思う」と喜びを隠さなかった。ただしその成長は、「決して直線的ではない」とも言っている。
「(4位入賞の)イギリスは、自分でも最高の週末だった。でも次週のハンガリーは、予想外のタイヤの性能劣化に苦しんだ。そして今回のような難しいコンディションだと気持ちだけが前に行って、壁にぶつかってしまいがちなんだ」
学びを重ねながら、進化を続けていくピアストリ。マクラーレンの戦闘力が飛躍的に上がったことで、さらなる活躍を見せてくれるはずだ。
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