F1分析|母国イタリアGPをリードしたフェラーリ。しかしレッドブルとの差はまだまだ大きい……昨年よりも顕著になったデグラデーション
先日行なわれたF1イタリアGP。最終的にはレッドブルのマックス・フェルスタッペンが優勝したが、レース序盤はフェラーリのカルロス・サインツJr.がリードし、モンツァ・サーキットに詰めかけたティフォシを沸かせた。 今年初めてレッドブルに土をつけるチームが現れるまであと僅か……そんなふうにも見えるレースだったが、そのペース推移を見ると、レッドブルとフェラーリの差はまだまだ大きいということが分かる。 今回のレースでは、ほとんどのマシンがミディアムタイヤを履いてスタート。そしてレース中盤にハードタイヤに交換し、1ストップで走り切るという戦略が一般的だった。たしかに、ハードタイヤでスタートし、レース後半にミディアムタイヤを使ったドライバー、2ストップで走り切ったドライバーもいたが、上位勢はミディアム→ハードの1ストップであり、これが正解の戦略だったと言って差し支えないだろう。 今季のフェラーリは、従来の弱点のひとつだったタイヤのデグラデーション(性能劣化)が改善傾向にあった。しかし今回はそのデグラデーションの弱さが露呈。スティント直後こそ、レッドブル勢に太刀打ちでき、サインツJr.がフェルスタッペンを抑え込んだが、次第にその余裕はなくなっていった。 …読み続ける
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