【お便りコーナー】第127回:タカば先生
小説家になろうをいつもご利用いただきありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者であるタカば先生よりお便りをいただきましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。
以下、タカば先生よりいただきました文面となります。
皆さんこんにちは
「クソゲー悪役令嬢」のタカばです。
拙作「クソゲー悪役令嬢③王都ソーディアン 難あり縁談しかないけど、絶対婚約してやる!」が2023年4月27日発売されます。
https://izuminovels.jp/isbn-9784295601821/
よろしくお願いします!
今回ご紹介したい小説アドバイスは「プロット作成のススメ」です!
初心者むき、というよりはいくつかお話を書いて、作品のランクアップを目指したい方へのアドバイスになります。
プロットとは、作品を実際に書き始める前に作る大まかなストーリー構成です。序盤はこんな感じで、中盤でこんなキャラがでてきて、オチはこう。みたいな。
建築や工作で言うところの、設計図にあたります。
ウェブ小説界隈では、なくてもいいとか、むしろ必要ないとまで言われることもあるプロットですが、私はプロット必要派。というか、プロットをガチガチに固めてからじゃないと本文書きたくない派です。
声を大にしてい言いたい。プロットは作品を救う!!
作品の質を上げたいそこのあなた! 書き始める前に! ぜひ! プロットを書きましょう!
プロット作成のメリットは以下!
・作品の質が上がる
これはもう確実に上がります。
前後のことをあまり考えずにふわっと話を書いていて、よく起きるのが「前後の話がつながらない」「伏線との矛盾発生」などです。あらかじめ話の設計図を書いて何が起こるのか明文化しておくと、こういったトラブルを事前につぶすことができます。
また、話全体を一度俯瞰してみることにより、長編小説でよくある「話の中だるみ」「描写不足」「急すぎ展開」といった問題を防げます。恋愛ものでたまに見る「あれ……? ヒロインの描写ばっかり書いて、ヒーロー活躍してなくない……? どこで惚れたの?」といった問題も、一度プロットに書き出して、いつどこでどのキャラが活躍するか確認しておくとバランスが取れます。
これらの恩恵を最も受けやすいのが、ミステリーやホラーなど、話の構成がおもしろさに直結しているジャンルですね。私の書いている「クソゲー悪役令嬢」も伏線がピタゴラスイッチのように連鎖する構成なので、プロット必須です。
構成を一度練った上で書いているので、話に緩急をつけたり、場面場面で読者をひきつける工夫がしやすいです。
・進捗が把握できる
長編を書いていて、結構しんどくなる瞬間。それが「あとどれくらい書いたらエンディングにたどりつけるのか……」と先行きの長さに不安を覚えた時です。
プロットは、話の設計図です。だから、プロットを見れば、自分が今作品全体の何パーセントまで書いているのか把握できます。この先どれくらい書けばいいのか解っていると、挫折しにくくなります。
・定期更新しやすい
執筆の手が止まる原因のひとつが「先の展開につまる」です。ある程度書いたけど、この先の話がつながらない、書きたいシーンまでたどりつけない、などなど。次の2000文字で何を書くのか決められず、筆が止まり、そのままエタるなんてよくある話です。
しかし、先に「展開を熟考する」工程を消化してプロットを作っておくと、「今日はプロットのここからここまで書こう」って決めて書けるので、手が止まりにくくなります。
・話の修正が容易
話の構成を決めておいてから書く、という方法論に矛盾するようですが。
書いているうちに矛盾が発生したり、変更を余儀なくされた場合でも、「元々どういう流れだったのか」「結末をどうするつもりだったか」という資料があったほうが、絶対に良い新展開が作れます。
「プロット作成のデメリットは?」
特にないです!
「プロットづくりに時間かかって、本文を書く前にエタるんだけど……」
大丈夫! そういう作品は先に本文に着手しても、結局エタるよ!
確かにプロットにかまけて本文書かなかったら本末転倒だし、それくらいなら見切り発車で書いたほうがよくね? という意見もわかるのですが……そもそもプロットにうまく構成できない時点で、もうすでに話が破綻してるので、無理に本文に着手したところで展開がグダグダになるだけだと思いますよ。
「プロット書いたら、そこで満足して完結まで書かなくなるって聞いたけど……」
大丈夫! そういうこと言う人は、プロットあってもなくても別の理由で書かないよ!
むしろエタる理由をつぶせるので、書いたほうがいいよ!
という感じでプロット作成にはメリットがいっぱい!
4月28日発売予定の「クソゲー悪役令嬢③王都ソーディアン 難あり縁談しかないけど、絶対婚約してやる!」のように、1巻で配置した伏線が巡り巡って3巻で回収される、なんていうアクロバティック展開も矛盾なく構成できるようになりますよ!
https://izuminovels.jp/isbn-9784295601821/
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