F1第20戦木曜会見:母国レースを迎えたペレス「ライバル関係は競技面だけに集中すべき」僚友との関係は変わらないと主張
今週末のF1第20戦メキシコシティGP(メキシコGP)は、いうまでもなくセルジオ・ペレス(レッドブル)の母国レースである。そしてチームメイトのマックス・フェルスタッペンに圧倒的な差をつけられている現状を、熱狂的なチェコファンたちは決して快く思っていない。会見でもペレスにはその種の質問が集中し、ペレスは火消しに忙しかった。
Q:今日サーキットに向かう途中で、あなたとマックスが抱き合っている写真の看板をたくさん見かけました。しかし実際には、ふたりのライバル関係がもう少し不愉快なものに変わってしまうのでは?
ペレス:いや、その可能性はまったくないよ。あなた方メディアはサーキット外でこのようなライバル関係を作り出すのが好きだけど、でも僕らはF1という素晴らしいスポーツの一員だ。多くの若い世代のお手本になるべきだし、何よりライバル関係はスポーツの側面だけに集中すべきだと思う。そしてサーキットで何が起ころうとも、それは常にサーキットに留まるべきだ
Q:ではメキシコのファンはマックスとあなたを、チームメイトとして見ているのでしょうか。あるいはライバルとして見ている?
ペレス:マックスに限らず、僕らF1ドライバーは全員がライバル同士だ。でも同時に僕たちはアスリートであり、自分のためにベストを尽くしたいと思っている。そしてマックスと僕は同じチームに所属しているから、お互いに勝ちたいと思っているし、みんなベストを尽くしている。たとえば僕がフェルナンド(・アロンソ/アストンマーティン)とレースで戦っていたとしても、彼はコースの外ではライバルじゃない。さっき言ったように、メディアはコース外でのライバル関係を作りたがるけどね
ここで質問の相手は、かつてのフェルスタッペンのライバルたちへと変わった。
Q:ピエール(・ガスリー/アルピーヌ)とアレックス(アレクサンダー・アルボン/ウイリアムズ)に質問です。ふたりとも以前はペレスのポジションにいたわけですが、彼はどう対処していると感じていますか? そもそもマックスのチームメイトであることは、どれほど難しいことなのでしょう?
アルボン:とても大変だと思う。グリッド上で最高のドライバーのひとりと戦うのは大変なことだし、マックスは本当に世代を超えた才能だ。だから僕の時も簡単ではなかったし、ピエールもそうだったと思う。でも僕たちドライバーは、そんな厳しい時期を経験して強くなるんだ。チェコに関して少なくとも僕が見た限りでは、かなりうまくやってると思う。もちろん間近で見ているわけじゃなく、パドックで何が起こっているかを見ているだけだけどね
ガスリー:僕もアレックスと同じ意見だ。現時点で最高のドライバーと最高のチーム、そしてそのチームは、彼を全面的にサポートしている。そんな状況で互角に戦うのは、決して簡単なことじゃない。タフな仕事であることは明らかだよ。それでもチェコは、シーズン開幕当初はとてもよくやっていた。今はいくつかの理由でうまくいっていないけど、ベストを祈るだけだ。今週末は特にね
そして今週末は、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)にとって200戦目のレースとなる。そしてヒュルケンベルグはこれまで一度も表彰台に上がっていないという、稀有な記録の持ち主でもある。
Q:ジュニア時代から素晴らしいキャリアを積んできたあなたが、F1で200戦目を迎えて未勝利、未表彰台というのは考えられないことです。なぜだと思いますか? F1はそれほど難しいものなのでしょうか? あるいは正しいタイミングに、正しい場所にいなかったからなのか。
ヒュルケンベルグ:F1の方が下位カテゴリーより難しいのは確かだよ。一方でトップのマシンでなくても、表彰台を狙えるチャンスも何度かあった。でもその度に、それを阻むようなことが起こってしまったんだ。そして上位チームにいなければ、そんなチャンスはそう頻繁には巡ってこない。僕はそのチャンスを逃してしまった。そういうものなんだ
なぜ200戦も出場しているのに、一度も表彰台に上がれないのか。そんな不躾な質問に対して、ヒュルケンベルグはいつものように率直に、そして真摯に答えていた。「何度かチャンスはあったけれど、それを掴むことができなかった」というのは、確かにその通りなのだろう。しかし表彰台に上がれなくても今もF1ドライバーを続けていられるのは、彼の実力を誰もが認めているからに違いない。
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