レッドブル&HRC密着:トラブルフリーの初日。ペレスも「ソフトの読みは甘かったがいい方向に向かっている」と好感触
F1第20戦メキシコシティGPでレッドブル・ホンダRBPT陣営には、いつもと違う緊張した雰囲気が漂っていた。セルジオ・ペレスの調子が下降したままの状態で、ホームレースを迎えることになったからだ。
この問題はペレスひとりの調子だけの問題だけにとどまらない。ペレスを応援するファンの一部がチームメイトであるマックス・フェルスタッペンを攻撃の対象にし始めているからだ。
それを象徴していたのが、前戦アメリカGPの表彰式。優勝したフェルスタッペンに大きなブーイングを浴びせたのはペレスのファンであり、オランダ国歌斉唱時には「チェコ、チェコ」と大声でペレスの愛称を連呼していた。
ペレスを応援する一部の過激なファンの行動はメキシコシティGPとともにさらにヒートアップし、メキシコの『La Cronica de Hoy(クロニカ・デ・ホイ)』紙によると、何千人ものセルジオ・ペレスのフォロワーたちが、チームメートのフェルスタッペンが登場するたびにブーイングを浴びせる予定だと報じている。同紙によれば、複数のオンライングループが、フェルスタッペンのサーキット入りの妨害を企てているという。
そのため、チームはフェルスタッペンにボディガードをつけ、万全の体制をとっている。
コース外からのプレッシャーだけでなく、コース内でもレッドブル・ホンダRBPTにとって今回のメキシコシティGPではいつもよりも大きなプレッシャーがかかっている。チームは常にトラブルフリーで週末を戦うことを心がけているが、メキシコシティGPではいつも以上にペレスのマシンにトラブルを起こしてはならないからだ。
これは車体を管理するレッドブルだけでなく、パワーユニットを管理するホンダ・レーシング(HRC)も同様だ。今回はアメリカGPからの連戦のため、パワーユニットのメンテナンス作業を行うサポートスタッフがHRCから駆けつけているが、いつも以上に入念に確認作業を行ったという。
そんななか、メキシコシティGP初日は大きな混乱もなく、レッドブル・ホンダRBPTはフェルスタッペンがフリー走行1回目に続いて2回目もトップで発進。心配されたチームメイトのペレスもフリー走行1回目は3番手、2回目は5番手に終わったが、トラブルフリーで初日を終え、こう振り返る。
「ソフトの読みが甘かった。まだ理解しなければならないことがたくさんあるけど、全体的にはいい位置につけていると思うし、いい方向に向かっていると思う」
ペレスのメキシコでの予選最高位は4番手(2021年、2022年)。それを上回る走りを期待したい。
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