F1 Topic:自信を持って臨んだ予選。足回りを変更した“自分用セットアップ”でAT04を乗りこなしたリカルド
ダニエル・リカルド(アルファタウリ)がF1第20戦メキシコシティGPの予選で4番手を獲得した。アルファタウリにとって今シーズン予選最高位となるこの4番手は、リカルドにとってもマクラーレン時代の2021年のベルギーGP以来の快挙だった。
ただし、リカルドは「4番手は驚いたが、トップ6か7には入ることができる自信があった」と、この結果は決してまぐれではないと語った。
というのも、リカルドはこのメキシコシティGPから自分のドライビングスタイルに合わせた新しいセットアップを試していたからだ。アルファタウリで仕事をしているホンダ・レーシング(HRC)の折原伸太郎(トラックサイドゼネラルマネージャー)はこう語る。
「ダニエルがチームに加入したとき、最初の2戦はまずアルファタウリのマシンを学習することに専念していました。2戦のデータを元に、夏休み明けのオランダGPから自分のドライビングスタイルに合わせたセットアップをトライする予定でした」
ところが、そのオランダGPの初日のフリー走行でリカルドは目の前でクラッシュしていたオスカー・ピアストリ(マクラーレン)のマシンを避けようとして自らもクラッシュし、左手を骨折。カタールGPまでの欠場を余儀なくされ、新しいセットアップもお蔵入りとなっていた。
復帰初戦となったアメリカGPは、スプリント・フォーマットのため、セットアップを調整できる時間はフリー走行1回目の60分間しかなく、リカルドはチームと協議して、メキシコGPからトライすることとなっていた。
チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズによれば、変更したのは足回りだという。
「ダニエルのドライビングスタイルはユウキと異なり、ブレーキングポイントがやや早く、その後スピードを乗せながらコーナーのエイペックスに切り込んでいく。その状態でピレリタイヤを機能させられるよう前後のサスペンションのバネレートを調整した」
この変更により、リカルドはブレーキングとコーナーの進入により自信を持つことができるようになり、滑りやすいエルマノス・ロドリゲス・サーキットでも巧みにアルファタウリのマシン『AT04』を操縦することができた。
自分用のセットアップで臨む初めてのレースで、リカルドがどんな走りを見せるのか。エドルズは「とても楽しみにしている」と笑った。
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