マクラーレン、予算制限の遵守は絶望的?「みんなにとって明確な解決策が必要だ」

 

 世界的なインフレと輸送コストの上昇により、各F1チームの予算が圧迫されている。レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、最大で7チームが今季の予算上限額をオーバーすると示唆しているが、マクラーレンはその1チームのようだ。
 そのため、予算上限額の調整を求める動きが活発化しているが、アルピーヌとアルファロメオはこれに抵抗している。
 マクラーレンのアンドレアス・ザイドル代表は、話し合いを続ける中でFIAとF1組織が解決策を見いだすことを望んでいる。
 ザイドルにマクラーレンがまだ予算上限内に収まる可能性があるかどうか訊くと、彼はmotorsport.comに次のように答えた。
「我々はシーズン当初、予算制限内で運営する予定だったが、予想外のコストが発生した。我々はもはや予算制限を守れない立場にいる。というのも、シーズンをスタートさせるためには一定の固定費がかかるからだ」
「人材やその他のリソースは固定費であり、これ以上調整することはできない」
「そして、主に運賃や光熱費などの予想外のコスト増により、我々は他のいくつかのチームと同じように、今年の上限を守ることができない立場にある」
「そして、現在行なわれているすべての話し合いに期待している。他のチームやFIA、F1との対話を重ねながら、スポーツの前進のために最善の解決策を見いだしたいと思っている」
 ザイドルは、予算制限の有効性をまだ信じており、持続可能性と戦力均衡の両面で必要だと主張した。
「現在、他のチームやFIAと行なっている議論について、あまり詳しく話したくはない」と彼は言う。
「最も重要なことは、F1の利益のために、みんなにとって明確な解決策を見つけることだ。予算制限の原則に水を差さないために、それが重要だと思うからだ」
「私は、コストキャップが導入されたことに納得している。これはスポーツ全般、F1にとって必要なことだ。我々チームにとっても、財政的に持続可能な方法でF1に参加し、かつスポーツ面でも競争力を持つことができるようにするために必要なことだったんだ」
「F1での1年をどうやり遂げるかを考える上で、新たな次元、新たなパラメータとなる」
「そして、特に現在の状況では、最近発生した予想外のコストによって予算が圧迫され、マシンの開発が予算制限に大きく影響されることは明らかだ」
「しかし結局のところ、それは誰にとっても同じチャレンジなのだ。だから、その点については何の心配もない」
 予算上限を超過した場合、その超過額が予算の5%未満なのか、以上なのかで罰則の厳しさが変わってくるレギュレーションとなっているが、それは意識しているかと訊かれ、ザイドルは次のように答えた。
「特定のポイントに集中しているわけではなく、関係者のためになる解決策を見つけることだけに集中している」
「スポーツにとって最善の利益のためだ。今年の解決策を明確にすることに、誰もが関心を持っているのだ」
 
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