レッドブルF1代表、両選手権での大量リードに驚喜「予想もしないこと。今季マシン開発へのシフトは我々が一番遅かった」
レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は、チームが今年ここまでに収めている好結果は予想をはるかに上回るものであると語った。F1技術レギュレーションが大きく変更される2022年を前に、昨年、レッドブルとメルセデスとのタイトル争いが最終戦まで続いたため、レッドブルは今季型マシンへの開発に完全にシフトするのが遅れた。それにもかかわらず、現在、ドライバーズ選手権、コンストラクターズ選手権を、大差でリードしているのだ。
第12戦フランスGPで、マックス・フェルスタッペンがシーズン7勝目を挙げ、レッドブルとしては8勝目を達成。ドライバーズ選手権で首位のフェルスタッペンは、2位のシャルル・ルクレール(フェラーリ)との差を63ポイントに拡大、コンストラクターズ選手権ではレッドブルはフェラーリに82ポイントの差をつけて、トップの座を固めつつある。
「今年、この40年間で最大のレギュレーション変更が行われた。さらに我々は昨年、タイトル争いに集中していた。それにもかかわらず、今、グランプリで8勝、スプリントで2勝を挙げ、両選手権を64ポイント(注:実際は63ポイント)と82ポイントの差をつけてリードしている。こうなると昨年の時点で言われていたら、それは予想をはるかに超えた状況であると思っただろう」とホーナーはフランスGPの後で語った。
「ファクトリーの舞台裏での強い決意、献身、ハードワークの証でもあると思う。今年はフェラーリも競争力が非常に高いし、他のチームを見ると、メルセデスは勢いを増している。だが、我々は今季型のマシンへの開発作業に完全に移行した時期がおそらく一番遅かった。それを考えると、驚異的な仕事を成し遂げたと思う」
フランスGP決勝は、ルクレールをフェルスタッペンが追う展開になっていたが、ルクレールがミスによりクラッシュ、フェルスタッペンは余裕の勝利を飾ることになった。
ホーナーは今年のフェルスタッペンの成熟ぶりを褒め称えるとともに、フランスGP後半にはルクレールとのエキサイティングなバトルが見られたはずだったとして、それが実現しなかったことを残念がっている。
「彼(フェルスタッペン)はとても成熟したドライビングをしていると思う。そして、彼とシャルルのレースの仕方を見れば、ふたりの間に真の尊敬の念があることが分かる」
「今日のレースがどういう展開になったのかを見ることができなかったのは残念だ。レース後半は前半と逆になり、我々がトラックポジションを確保し、フェラーリの方は少し新しいタイヤによるアドバンテージを持って戦うことになっただろう」
現在圧倒的に優勢な立場に立つレッドブルだが、ホーナーは、この先の戦いが楽なものになるとは考えていない。
「シーズン後半は競争が激しくなると思う。異なるサーキット、異なる挑戦が待ち受けており、興味深い開催地がいくつかある。来週末にはハンガリーが控えており、おそらくそこでは我々の強みよりもフェラーリの強みが発揮されることになるだろう。サマーブレイク明けには、我々が少し有利になるだろうサーキットがいくつかある。今後の数戦で状況がどう動くのか、非常に興味深い」
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