FP3トップから一転、予選最下位に終わったラティフィ。セクター1全体ベストから20番手に沈んだ理由を語る
ハンガロリンクで行なわれているF1ハンガリーGP。その土曜日を最も沸かせたドライバーのひとりが、ウイリアムズのニコラス・ラティフィだ。
ラティフィはウエットコンディションとなったFP3でインターミディエイトタイヤで走行し、乾きゆく路面の中で1分41秒480をマーク。2番手のシャルル・ルクレール(フェラーリ)に0.661秒差をつけてトップでセッションを終えたのだ。ウイリアムズが公式セッションで最速タイムを記録したのは、2017年のイタリアGP以来だった。
ただラティフィは「昨日(金曜日)でドライは全然ダメだと分かっていた」ため、予選は雨が降ることを期待していた。しかしその思いは届かず予選はドライコンディションとなり、ラティフィは20番手でQ1敗退に終わった。
とはいえ、ラティフィもアタックラップ序盤は好調な走りを見せており、セクター1は全体ベストタイムで通過していた。しかし最終コーナーでタイムロス。ラティフィは、このミスがなければQ2に駒を進める事ができていたと考えている。
このジェットコースターのような1日を振り返って、ラティフィは次のように語った。
「Q2進出は目前だったけど、最終コーナーで大きなミスをしてしまった」
「あのコーナーに向けては追い風になっている。アタック1周目と比べてその風に違いがあったかどうかはわからないけど、1周目はリヤのグリップがしっかりしていたのに、2周目は完全にコントロールを失ってしまった」
「僕たちのマシンはこの辺りの挙動が敏感で、アップグレードによってそれがさらに顕著になっている」
「このような結果になって悔しい。文字通り天国から地獄へ、といった感じだ」
またラティフィは、FP3でトップタイムを記録したことは「嬉しい驚き」だとして、「事実上の勝利」であると表現した。
「トップタイムを記録する前から調子はとても良かったけど、それまでちゃんとしたラップを刻む事ができなかったんだ」
「あれはまぐれではなく、みんなが同時に、同じコースコンディションの下でラップタイムを計測している場面だったから、僕たちはチームとして正しい事ができていたということなんだ」
「僕だって遅いドライバーではないことは確かだ。ウエットで走るのが難しい中で(のトップタイム)だから、実質優勝したような感じだったし、気持ちも盛り上がった」
ただ、ウイリアムズFW44にドライコンディションで上位を争えるポテンシャルがないことはラティフィも認めている。それは空力的な限界があるという事が大きな理由のようだ。
「ダウンフォースが全然足りていない。それは隠すことでもない」とラティフィは言う。
「僕たちはストレートではとても速いから、ダウンフォースもありったけつけている。僕たちが(直線で)速いのは直線での効率が良いからであって、ダウンフォースが足りないからでもあるんだ!」
「それにしても(予選Q1で)セクター1がパープル(全体ベスト)だと聞いた時は驚いた」
「でも、このコースのラップタイムは大方セクター2とセクター3で決まる。そこが重要なんだ」
常設サーキットでのレースにおいて、全チームがハイダウンフォースのパッケージを持ち込んでくるのはスペインGP以来となる。ラティフィはスペインと比較するとチームが一歩前進したと考えているが、それでもまだ進歩する必要があると語った。
「僕たちが通常コースでハイダウンフォースにした最後のレースはバルセロナで、あの時はかなり遅れていた。ここ(ハンガリー)ではアップグレードのパッケージを投入して、Q2進出圏内には行けそうだったから、少し差は縮まっていると思う」
「でもまだ望んだ位置にはいない。悔しいけど、どこを改善しないといけないかは分かっている」
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