バニャイヤ、タイトル争い追い上げ態勢。それでも「ここ2戦はラッキーだった」

 

 昨年ランキング2位となり、今季MotoGPのチャンピオン有力候補だと目されていたフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)。しかしドイツGPで転倒を喫するなど、今季4度のリタイアを喫しており、一時はポイントリーダーのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)と91ポイント差をつけられていた。
 バニャイヤは、タイトル争いが厳しい状況になっていると認めていたが、決して諦めてはいなかった。そして、オランダGPとイギリスGPで連勝を飾ったことで、一気にクアルタラロに49ポイント差と、逆転でのチャンピオン獲得が現実的な位置まで追い上げてみせた。
 しかし彼は、クアルタラロがオランダGPでクラッシュし、イギリスGPでロングラップペナルティを科せられたこと、ランキング2番手のアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)がイギリスGPで負傷したことを踏まえると、自分のポジションは幸運によって得られたものだと考えている。
 オーストリアGPを前に、バニャイヤは「ポイントを獲得するために、まずはこのレースのことを考えたい」と語った。
「正直、直近の2戦は本当に運が良かった。主なライバルたちが問題を抱えていたからね」
「だから、いつもこうなるというわけではないんだ。多くのポイントを獲得できたのは、この2戦運が良かったからだ」
「どうなるか見てみよう。だけど今後のレースも、僕らにとっては良いものだと確信している」
「でも週末のことや、セッションのことを考えたい。現時点ではまだ、アレイシが最もファビオに近いんだ」
 オーストリアGPが2016年にカレンダーに復帰して以来、ドゥカティはレッドブルリンクを得意としており、計6勝を挙げている。また続くサンマリノGPとアラゴンGPも、バニャイヤにとっては良い思い出のあるコースであり、2021年は共に優勝している。
 今季のチャンピオン争いにおいて、これらのレースが重要な意味を持つことは認めつつも、今季の戦況を考えると、これらのレースが勝負の分かれ目となることはないだろうと、バニャイヤは考えている。
 今後3レースがタイトル争いにとって重要かどうかという質問に、彼は「難しいね」と答えた。
「シーズンごとに状況が変わることもあるんだ。確かにその3つは良いコースなのは事実だけど、昨年はル・マンで苦戦していたのに、今年は優勝争いに加わったりしている」
「だから、すべてが変わる可能性があるんだ。でも、次のレースのことは考えたくないんだ」
「今回のレースをスタートする前に、今シーズンの他のグランプリと同じように競争力をつけて、ポイントをリカバーしたい」
「だから今後のレースで競争力を発揮できるかどうか、今は予想するのが難しいんだ」
 オーストリアGP初日を終えた段階で、ドゥカティ勢が上位を独占する速さを見せており、バニャイヤもFP2で5番手と好調を維持している。ただ、クアルタラロも非ドゥカティ陣営で唯一トップ8に食い込む4番手。そう簡単にポイント差を詰めることはできなさそうだ。
 
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