クアルタラロ逆転へ本気のFP1首位発進。バニャイヤは17番手でじっくりスタート|MotoGPバレンシアFP1

 

 リカルド・トルモ・サーキットでMotoGP第20戦バレンシアGPのフリー走行1回目が行なわれた。このセッションで最速となったのは、ヤマハのファビオ・クアルタラロだった。
 3月から長く続いてきたMotoGP2022年シーズンもバレンシアGPが最終戦。ここまでもつれ込んだタイトル争いについに決着がつくことになる。
 サーキット周辺は晴天に恵まれ、気温20℃、路面温度36℃でFP1が開始された。
 FP1序盤はマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)がリード。今回、マルケスはマレーシアでは使用を控えていた”恐竜”ウイングのついたシートカウルを再び使用し、評価を行なっているようだった。
 マルケスは1分31秒434のタイムをマークして暫定トップに立ち、しばらくはこのタイムが更新されることはなかった。
 そして積極的な走りを見せていたのが、ランキング2番手のファビオ・クアルタラロだ。連覇のためには勝利しか無い状況であるため、“やることは明確”と意気込みを見せていた。
 なお本人は影響を否定しているが、彼は左手中指を骨折しており、序盤もコースオフを喫して憤りを示し、ピットで手を気にする素振りも見せていた。
 残り時間20分を前に、マルケスがターン2で転倒。大きなダメージは無かったようで、その後マシンを再始動してコースを通ってピットへ戻っていった。
 そして、マルケスが転倒した後にはクアルタラロが暫定トップタイムを1分31秒399まで更新した。
 なおFP1後半では目立ったタイム更新が無く、最終的にトップタイムは中盤に自己ベストを記録したクアルタラロとなった。逆転タイトルに向けては予選上位グリッド獲得も重要になってくるが、まずは良い滑り出しとなったと言えるだろう。2番手タイムはマルケス。3番手はKTMのブラッド・ビンダーだった。
 一方でランキング首位のフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)は、23ポイントリードがある余裕なのか17番手タイムとゆったりとしたスタート。ただレースペースに焦点を当てている可能性もあり、まだまだ戦況は読めない。
 またバレンシアGPでは直近3戦を怪我で欠場していた中上貴晶(LCRホンダ)が復帰。復帰最初のセッションはトップから約1.5秒差の23番手発進となった。
 
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