アウディLMDhプログラム、実は「テスト走行まで数週間に迫っていた」と関係者明かす。F1参戦決定により新車両は幻に

 

 幻となったアウディのLMDhマシンは、テスト走行まで数週間というところにまで開発は進行していたようだ。
 2020年末、アウディはコストパフォーマンスの高いLMDhマシンの開発を決定。2023年からFIA世界耐久選手権(WEC)とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権(IMSA)の最高峰クラスに参戦する予定だった。
 アウディは長年ファクトリードライバーを務めてきたレネ・ラストやニコ・ミュラーを開発ドライバーとして起用し、発表はされなかったものの長年のGTパートナーであるWRTと公式ファクトリーチーム契約を結んでいた。
 このマシンは、マルチマティックの次世代LMP2シャシーをベースに同じフォルクスワーゲン・グループ傘下のポルシェと並行して開発が行なわれ、同じツインターボV8エンジンと標準のハイブリッドシステムを搭載する予定となっていた
 ポルシェは今年6月中旬にLMDhマシン『963』を発表した一方で、アウディは開発能力を別の分野に向けるべく”一時中断”を発表。8月にアウディが2026年からのF1参戦が決定されると、プログラムの中止が確認された。
 そして、アウディ『R18』の後継機であり、ル・マン24時間レースでの13勝目を狙う新LMDhマシンは、プロジェクト破棄の決定が数週間後に遅れていれば、最初の走行テストを終えていたはずだったということが明らかになった。
「最終的に、マシンは準備が整っていた」
 そうミュラーはmotorsport.comは明かした。
「シミュレータで多くの作業を行ない、正真正銘のサーキットテストに向けて全てが順調に準備が進んでいた」
「このマシンはポルシェと一緒に開発されていたモノで、それらのマシンがマルチマティックと同じプラットフォームを共有しているのは周知の事実だ」
「そのマシンで走りたかったか? 本当にあと少しだったが、連絡が来るのが数週間早かったのだ」

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