映画制作会社設立のハミルトン、F1引退後のセカンドキャリアに向けて地固め

 

 7度のF1世界チャンピオンであるルイス・ハミルトンが、自身の映画制作会社Dawn Apollo Films社を立ち上げた。ハミルトンは、当分引退するつもりはないという発言を最近繰り返しているが、F1後のキャリアの土台を築き始めてはいるようだ。

 ハミルトンのビジネス上の関心はファッションや食品、また他のスポーツにも向けられており、今年はアメリカンフットボールNFLのデンバー・ブロンコスの新オーナーグループの一員になった。

 さらに近年はハリウッドからも誘いを受けており、新たに映画およびテレビ番組制作会社を設立した。このDawn Apollo Films社は、すでにApple TV+とのふたつのプロジェクトに着手している。彼自身の輝かしいキャリアに関する長編ドキュメンタリーと、『トップガン マーヴェリック』の監督ジョセフ・コシンスキーがブラッド・ピットを主演に起用して制作するF1映画だ。

2022年F1第19戦アメリカGP フェラーリのガレージを訪れたブラッド・ピット
2022年F1第19戦アメリカGP フェラーリのガレージを訪れたブラッド・ピット

 ハミルトンは、エンターテインメント情報ウェブサイト『Deadline』のインタビューにこたえ、彼の映画制作会社の主な野望は「有意義な会話と心を打つ物語」を提供することにあると明かした。

「僕は前から映画が大好きで、たくさんの映画を見ている。本当にいい気晴らしになる。刺激を受けた作品がたくさんあるから、いつかこの分野で何かをしたいとずっと夢見てきた」

「演技をしたいかどうかという質問は、よく受けてきた。僕はとても幸運なことにF1ドライバーになれたので、演技の技術に捧げる時間はなかったけれど、僕の夢は物語を伝えることにある」

「仲間たちと話し合い、『新しい制作会社を始めるには何が必要だろう?』と尋ねた。そしてロサンゼルスでさまざまなプロデューサーや映画制作者に会って知識を得た。そのうちのひとりはジェフリー・カッツェンバーグだった」

「心を打つ物語を作ることと、最終的には映画や物語を通じて人々にインスピレーションを与えることが目標だ。新会社にとって重要なのは、社会的影響、コミュニティ、信念といったものになるだろう。それは僕にとってとても大事なことなんだ」

 ハミルトンは、コシンスキーとブラッド・ピットのレース映画にカメオ出演する予定はないという。彼のF1キャリアを記録するドキュメンタリーは、2023年末か2024年初頭に公開を予定している。

「映画の脚本は今も微調整が行われているので、公開日はまだ決まっていない」とハミルトンは語った。

2022年F1第19戦アメリカGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

 37歳のハミルトンは、まだF1から引退するつもりはないが、引退後のことを考える時期に来ていると述べている。

「僕の一番の焦点であり核心である仕事は、今もモーターレースだ」とハミルトン。「いま37歳だ。自分の健康、つまり自分の身体、心、精神面の幸福に深く集中している」

「こう言っている人たちと話したことがある。『やめた途端にすべてがおかしくなった。他のことをするための準備ができていなかった。他の技術やスキルを学ぶ時間を取らなかったんだ』とね」

「だから、しばらくやめるつもりはないし、いまもいい状態だと感じているけれど、(レースをやめた時には)スムーズに次のキャリアへと移行したい」

「完全にDawn Apollo Filmsに集中できるようにしたいし、これまでと同じレベルで飛び込めるようにしたいんだ」

2022年F1第20戦メキシコGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)が2位を獲得
2022年F1第20戦メキシコGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)が2位を獲得

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