ペレスがFP1トップも、上位3台は超僅差! 角田裕毅はグリップに苦しみ19番手|F1サンパウロGP

 

 F1第21戦サンパウロGPのフリー走行1回目が行なわれた。トップタイムをマークしたのは、レッドブルのセルジオ・ペレスだった。
 気温24℃、路面温度46℃というコンディションでセッション開始。今回は昨年と同様、スプリントレースが実施されるフォーマットであり、FP1はマシンを仕上げる上で非常に重要なセッションとなる。
 金曜日の予選、土曜日のスプリントレースでは天候が悪化するという懸念もある中、60分のセッションがスタートすると続々と各車がコースインしていった。
 ミディアムまたはハードタイヤで、マシンの感触を確かめていく各車。レッドブルのマックス・フェルスタッペンはコースオフするシーンもありがながらも、ハードタイヤで1分14秒104でトップに立った。ただ無線で『マシンが全然曲がらない』と不満を漏らしていた。
 その後、アルファロメオのバルテリ・ボッタスがミディアムタイヤでタイムを更新し、1分13秒807でタイムシートのトップへ。それをさらにフェルスタッペンが上回っていった。
 セッション開始20分が経つと、各車が続々と一旦ピットに帰還。セルジオ・ペレス(レッドブル)がソフトタイヤに履き替え、予選を想定したアタックへと入っていった。
 ペレスは1分11秒853をマークした一方、ハース勢はミディアムタイヤでプッシュ。ケビン・マグヌッセンが2番手、ミック・シューマッハーが3番手につけた。
 今季15勝目を目指すフェルスタッペンはペレスの5分ほど後にアタック。しかしタイムは0.008秒及ばず。依然としてクルマが曲がらないと不満をチームに伝えた。
 一方で、フェラーリ勢やメルセデス勢はレッドブルとは違うプログラムでFP1を活用しているようで、フェラーリは2セット目にソフトタイヤを使わず、ハードからミディアムタイヤに交換。メルセデスは1セット目のミディアムタイヤで走行を続けた。
 ランス・ストロール(アストンマーチン)がマシンに不調を訴え、チームにピットインの指示を受けた以外は、特にアクシデントもなくセッションは進行。残り15分を切ると、メルセデス勢はようやくここで2セット目のタイヤとしてソフトタイヤを装着した。ルイス・ハミルトンが3番手、ジョージ・ラッセルが4番手につけるも、フェラーリ勢はセッション終盤に3セット目のタイヤを投入。予選に向けてシミュレーションを実施した。
 そのフェラーリはシャルル・ルクレールがペレスのタイムに肉薄するも、0.004秒及ばず。結局ペレス首位、ルクレール、フェルスタッペンのトップ3が0.01秒以内にひしめいている。
 フェラーリ勢がタイムを出したタイミングが遅かった事もあり、まずはレッドブル勢が先手を取ったようにも映るが、フェラーリはスプリントや決勝を見据えて、ミディアムタイヤでの走行に集中していた様子だった。
 中団争いでは、F1キャリア残り2戦となったセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)が7番手につけた。ただ、アルピーヌやマクラーレンといったチームはこのセッションでソフトタイヤを使用しておらず、勢力図は不透明だ。
 アルファタウリは、ピエール・ガスリーが10番手となった一方で、角田はソフトタイヤでマシンがスライドしアタックをまとめられず。ミディアムタイヤで出したタイムで19番手となった。予選までに修正したいところだ。
 FP1終盤には、空が暗くなっていたようにも見え、サーキットの西側からは強い雨雲が近づいてきている状況。予選でコンディションが大きく変わる可能性もある。その点も含めて見逃せない予選となりそうだ。
 
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