フォーミュラE、新たな戦略的要素”アタックチャージ”をテストへ。ピットでの高速充電を活用
フォーミュラEは、創設9年目となる2022-23年シーズンに、第3世代マシン『Gen3』を導入する。Gen3マシンのレースモード出力は300kWに設定され、予選時とアタックモードが起動すると350kWまで上昇する。それぞれ一気に100kWアップと、Gen2からは大幅なパワーアップを果たしている。
これに伴い、いくつかそのフォーマットにも変更が加えられている。そのひとつが、フォーミュラEの初年度から導入されてきたファンブーストの廃止だ。当初はファンとの関係を深めるために導入されたものだが、その役割は果たしたと判断されたようだ。
ファンブーストはファンからの投票上位5名のドライバーに、5秒間最大パワーを与えるブースト使用の権利を与えるものだったが、そのドライバーが固定化されつつあったこともあって、好評を得ているとは言えないモノだった。
一方で、新たに導入が検討されているのが、”アタックチャージ”システムだ。ピットでの高速充電と、従来のアタックモードを組み合わせることで、フォーミュラEは戦略的な要素を追加しようとしているようだ。
ドライバーはレース中にピットに入り、30秒間の”チャージストップ”を完了することで高出力モードにアクセスできるようにするという形だ。
アタックチャージが採用されるレースでは、ライン外を通ってアタックモードを起動するのではなく、ピットインしてバッテリーを高速充電をする。その後、レース前にFIAが定めた時間アタックモードを使用できるようになり、600kWの充電器”ブースター”から供給される電力でレース後半は4kWhのエネルギーを追加で使えるようになるという。
ダブルヘッダーのラウンドでは、1レース目は従来のフォーミュラEフォーマットで行なわれ、2レース目をアタックチャージレースとして戦略的なバリエーションを持たせるという選択も可能だ。
急速充電機能は、バレンシアの公式テストで試され、各チームがそのシステムとフォーマットに慣れることになる。
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