メルセデスF1加入1年目のラッセルの仕事ぶりにチームが感心「年間を通じてレースペースが圧倒的だった」
メルセデスF1は2022年シーズンの総括を行うにあたって、ジョージ・ラッセルの成績を評価し、ラッセルが与えられた課題をすべてクリアして「素晴らしい働きをしてくれた」と称えている。
ラッセルはウイリアムズに3年間在籍したのち2022年にメルセデスに移籍したが、輝かしい実績を誇るチームメイトのルイス・ハミルトンとすぐに肩を並べる働きぶりを示した。しかし才能溢れる24歳のラッセルにとって、必ずしも順風満帆の船出とは言えなかった。彼もルイス・ハミルトン同様、メルセデスの複雑なW13が抱える技術的な問題によって出遅れを余儀なくされた。
メルセデスは問題を洗い出すにあたり、経験豊富なハミルトンの力を借りざるを得なかった。その間、ラッセルは自分の力とマシンの力を最大限に引き出して、ベストを尽くすことになった。メルセデスのチーフストラテジストを務めるジェイムズ・ボウルズによると、彼はチームの期待に見事に応えたという。
「彼はシーズン全体を通じて、わざわざ言うまでもないことかもしれないが、非常にいい働きをした」とボウルズは述べた。
「彼は世界のトップクラスと競っているわけで、すべての基準はそのレベルとなる。まず言っておかなければならないのは、シーズン初めにマシンの問題があったとき、ルイスはこれまでの経験を総動員して、僕たちが前進できるようチームの一員としてマシンの改善に力を尽くしてくれた」
「その期間のジョージは、まず学ぶことに集中し、チームに馴染んでいき、多くの結果も出した。それによって彼の評価は大いに高まった」
2022年のF1世界選手権も終わりに近づいた第21戦ブラジルGPでは、ラッセルがメルセデスにとってその年唯一となる優勝をもたらした。これはラッセルにとってのF1初優勝でもあった。ラッセルが挙げたそうした実績もさることながら、メルセデスが年間を通じて感心せずにいられなかったのは、チームが定めたコース内外での課題をいとも簡単にクリアしてみせたところだった。
「予選のペースはルイスと10分の1秒差以内といったところまで来ていたと思う。彼のレースペースは年間を通じて圧倒的に力強かった」
「僕たちはまさにそうした人材を求めていた。うまく僕たちの環境に溶け込めるか? うまくチームに馴染めるか? ルイスと一緒にうまく仕事ができるか? その他の仲間との仕事ぶりはどうか、という点でね。こうしたことすべてにおいて、彼は非常に優秀だったと思う」
ウイリアムズ在籍時はラッセルの成長期で、やはり印象的な成績を残してはいたが、メルセデスとウイリアムズではチーム運営にも違いがあることから、ステップアップはかなり大変なことだったはずだとボウルズは考えている。
「ウイリアムズからの移籍は、彼にとって大きなステップアップだった」とボウルズは語った。
「ウイリアムズはもちろん非常に高いレベルで運営しているチームだ。しかしメルセデスはまたそれとは少し違うやり方をしている」
「彼は非常に素早く、非常にうまく適応したと思う」
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