チーム再建のため“複数年の商業計画”を実行中のウイリアムズF1。収入減少を否定「ここ数年よりも盤石な状況にいる」
ウイリアムズは、2月6日に行われた2023年のプレゼンテーションが与えた印象とは対照的に、チームは近年に比べて財政的に「いっそう盤石」であると述べている。
6日、ウイリアムズは新車『FW45』のカラーリングを明らかにした。しかし新パートナーのガルフのロゴがマシンにあったものの、チームは2023年に向けて得たよりも多くのスポンサー収入を失ったのではないかというのが一般的な見方だった。
ウイリアムズは、ニコラス・ラティフィの父親が主要株主を務めるソフィーナからの1600万ドル(約21億円)相当の支援を失ったが、コマーシャルディレクターを務めるジェームズ・バウワーによると、ウイリアムズは新たなパートナーから同程度の財政支援を受けているという。ガルフオイルの出資額は480万ドル(約6億3200万円)と報道されているが、今後同社が妥当だと考えれば、財政支援を増額する可能性はある。また、ミケロブ・ウルトラとピュア・ストリームも新たにパートナーとなっている。
「チームを再建するにあたって、我々が複数年にわたる商業計画の最中にいるのは明らかだ」とバウワーが語ったと『Planet F1』は報じている。
「最近の変化によって収益が減ったという認識があるようだが、現実は少し違っていると思う。シーズンに向けて数多くのパートナーと契約を行っていることもあり、チームはここ数年に置かれてきた状況よりも、さらに盤石なポジションにいると考えている」
「市場での活動やウイリアムズブランドの確立に向けた投資に、意欲的かつ積極的な姿勢で臨んでいる。その過程において、ガルフを商業パートナーのポートフォリオに加えることができたのは、もちろん非常にエキサイティングなことだ」
ウイリアムズは今シーズン、アレクサンダー・アルボンのチームメイトとして、ルーキーのアメリカ人ドライバーであるローガン・サージェントを起用する。チームもサージェント本人も、彼の国籍がF1への昇格に寄与したことを否定している。しかし2023年はF1世界選手権の3戦が開催されるアメリカでF1人気が高まっていることを考えると、サージェントの存在は競技の面でもビジネスの面でもウイリアムズにとってはチャンスになるだろう。
「もちろん2006年以来となるフルシーズンのアメリカ人ドライバーとしてローガンをチームに迎えることは、素晴らしくエキサイティングなことだ」とバウワーは話した。
「我々は実際にアメリカにオフィスを構える唯一のチームだ。ニューヨークのトライベッカにあるが、そのオフィスにはかつてNFLでファンエンゲージメントの担当上級副社長を務めていた人物が率いる、大規模なファンエンゲージメントチームがいる。チームには、アメリカのスポーツマーケティングのスペシャリストがたくさんいる」
しかしアメリカ市場を開拓し、できれば利益の大きい商業契約を新たに結ぶには、今後ウイリアムズがコースで好結果を出すことも求められる。新車FW45と新チーム代表のジェイムズ・ボウルズは、結果を出すことができるだろうか? 様子を見守りたいところだ。
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