マックス・フェルスタッペン（レッドブル）の父であるヨス・フェルスタッペンによると、セルジオ・ペレスは息子マックスのチームメイトとして、優勝できる機会はごくわずかしかないことをわかっているため、チャンスが来れば「全力を尽くす」のだという。

　ペレスはジェッダでキャリア5回目のF1優勝を飾った。33歳のペレスはトリッキーな高速ストリートサーキットで、最初から最後まで完璧なレースを繰り広げた。フェルスタッペンがレースの前半はトップ集団にいなかったことで、ペレスの成功が容易になったことに疑いの余地はない。フェルスタッペンは15番グリッドという下位からスタートして挽回しているところだったのだ。

　しかし2番手のポジションに落ち着いたフェルスタッペンは、ペレスとの5秒のギャップを埋めることができなかった。ヨスは、ペレスは首位を守るという挑戦に駆り立てられ、最終的に彼の息子を打ち負かしたと述べている。

「もちろん誰もが勝ちたいと思っている。しかし今日は勝利が選択肢になかった。マージンが小さすぎた」とヨスは『Formule1.nl』に語った。

「（ペレスには）それほど頻繁にチャンスがあるわけではないと思う。彼もそう考え、全力を尽くしている」

　ヨスは、マックスが予選でドライブシャフトの故障に見舞われなかったら、レースはまったく違った展開になっただろうと考えている。

「予選は我々にとって残念なものだった。まったくの不運だが、そのことに触れるつもりはない。それがどういうことであるかはわかっている」

「しかしそれがなければ、マックスは簡単にポールポジションを獲得しているだろう。そうすればレースは少し楽になる」

「ここから前に進むのはかなり難しいと、我々は実際に予測していた。ここはロングコーナーのあるコースで、違いを出すのが難しい。もっと厳しいコースと多くのコーナーが必要だ」

　ヨスは、レッドブルが2023年シーズンを支配することになるだろうというパドックの意見に、当然ながら同意している。

「我々が優位に立つことになりそうだ。我々には非常に優れたマシンがある」

「今ではどれほどずば抜けているかというと、1秒速くなっている。今年残りのチームは追いつくことができるだろうか？　私にはわからない。だが我々はこのままでいることはない。我々もアップデートを予定している」

　フェルスタッペンがボーナスポイント獲得のために最終ラップでファステストラップに挑戦したことについて、レッドブルが制限をかけたものの、彼の試みは当然の結果だったとヨスは語った。

「彼がそうすると私にはわかっていた。素晴らしいことではないだろうか？　少なくともそうすれば彼はチャンピオンシップで首位に留まることができる」