予選でミス多発のマクラーレン、原因はドライバーが無茶せざるを得ないから? 「完全にチーム側の責任」とステラ代表が擁護
マクラーレンのランド・ノリスは、F1第3戦オーストラリアGPの予選を13番手で終えた。彼は今回もトップ10に残ることはできず、マクラーレンは今季ここまで一度もQ3に進むことができていない。
アタックラップ中にはマシンを滑らせる場面もあったノリスだったが、そのミスはそもそもMCL60が扱いづらいマシンだからなのか、それとも限界以上のパフォーマンスを発揮しようとして無理をしたからなのかとmotorsport.comが尋ねると、彼はその両方だと答えた。
「そのふたつの組み合わせだね。特にあと一歩というところで厳しいんだ」
「12番手や13番手に終わりたくはないから、潜在的に少しオーバードライブ気味になるんだ」
「思い通りのリズムが掴めていないし、コーナー毎の限界も掴めていない。だから自分でも納得のいくレベルの走りができているとは言えない」
「ただこのマシンはトリッキーでもあるので、とにかく限界を超えてしまいがちなマシンでもある」
「そこに少しオーバードライブしてしまったことが組み合わさって、今日のようなミスをしてしまった。その結果僕はこの位置にいるんだ」
チームメイトでルーキーのオスカー・ピアストリもまた、母国グランプリとなった今回のレースで苦しんでいる。予選ではミスもあり、Q1通過ラインに届かず16番手に終わった。
このようにマクラーレンのドライバーがミスを犯すことは今に始まったことではなく、前戦サウジアラビアGPの予選でもノリスがウォールにマシンをぶつけている。ただチーム代表のアンドレア・ステラは、ノリスのトレードマークでもある自己批判的なコメントを評価しつつも、ノリスやピアストリがMCL60を走らせる際に無理をしているということには同意しなかった。
むしろステラは、ダウンフォースを欠いて空気抵抗が大きく、扱いづらいマシンを作ってしまったチーム全体が責任を負うべきだと語った。
「ランドが無茶な走りをしているとは思わない。このマシンは走らせるのが難しく、特にブレーキングではすぐに限界に達してフロントやリヤがロックしてしまう」
ステラはそう語る。
「このマシンはブレーキングで前に荷重をかけないとどうにもならない、という点とも関係している。ここのようなコースで、寒くて風の吹くコンディションだと、ミスをするマージンが非常に小さい」
「そのようなリスクを負わなければセッションを通過できないくらい基本的なパフォーマンスが十分ではないので、ドライバーは必然的に攻めないといけない。だからドライバーが無茶をしているなんて言いたくないし、彼らは可能な限り性能を引き出そうとしてくれている」
「ただこのマシンは走らせるのが難しすぎて、基本的な性能が足りない。これは完全にチーム側の責任」
「ランドとオスカーはコース上でベストを尽くそうとするだけでなく、反省をして自己批判的な態度をとってくれることはありがたいと思っている。しかしもっと良い仕事をするべきなのはチームであることは分かっている」
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