「引退には何の悔いもない」家族と過ごす時間を楽しむベッテル。一方でアストンマーティンF1の成功も喜ぶ
セバスチャン・ベッテルは、F1を引退した後の生活にうまく順応していると述べ、今シーズンにアストンマーティンが目覚ましいパフォーマンスを見せているものの、引退したことに後悔はないと主張している。
ベッテルは昨年末を最後にグリッドから去ることを選択した。彼の並外れたグランプリレースのキャリアは16年間におよび、53回の優勝と4回の世界タイトルを獲得した。
2021年、ベッテルはフェラーリからアストンマーティンへ移籍し、現在のチームの成功の礎を築いた。ベッテルはアストンマーティンでの2年間で活躍を見せることは多くなかったが、チーム代表のマイク・クラックは、2023年型マシン『AMR23』のパフォーマンスにはベッテルの力が関わっていると主張している。
「彼の真価は今日のAMR23に表れていると思う」とクラックはオーストラリアでメディアに語った。
「昨年は非常に多くのミーティングを行ったが、彼は新車についてやるべきことと、やるべきでないことのヒントをくれた。だから彼の実績はここに示されていると思う」
『Auto Bild』のインタビューでベッテルは、現在の展開に注意を払っており、元のチームが目覚ましい前進を遂げていることに感心したと述べた。
「今では観客として追いかけている。昨年の関係者として多くの知識を持ってね」とベッテルは語った。「もちろん興味を引かれる」
「来年に何が起きるかを予測するのは、いつも難しいものだ。だからこそチームへの喜びが勝るんだ。物事が順調なようでうれしいよ。昨年よりよくなることははっきりしていた。昨年がかなり悪かったからね」
週末を現場ではなく、ファンとして肘掛け椅子で過ごしていることについて、ベッテルは新しい生活に満足しているという。
「今どのようなシナリオになろうとも、今年どうなるかということに関係なく僕は決断を下したんだ」
「今のところ新しい環境でうまくやっている。興味のあることを追求して、あらゆるテーマに没頭することを楽しみにしている」
「家で子どもたちや家族と過ごす時間を楽しんでいるよ。もっと具体的なことが出てくる前に、いろいろなアイデアを集めて温めているんだ」
ベッテルが直面し、解決を手伝った初期的な問題からアストンマーティンのドライバーたちは恩恵を得ていると感じるか尋ねられたベッテルは、次のように答えた。
「いや、そのようには考えていない」
「引退したことには何の悔いもない。もちろん今ほどマシンがよくない方が気楽だっただろうが、そこは喜びのほうが後悔より大きい。(フェルナンド・)アロンソのためにもね。彼は何年も優れたマシンに恵まれなかったが、もしかすると彼は第二の最盛期を迎えているのかもしれないよ」
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