メルセデスF1代表、ジェームズ・アリソンの完全復帰を否定。現在もアメリカズカップなど他プログラムに注力
メルセデスF1のチーム代表であるトト・ウォルフは、チーフテクニカルオフィサーのジェームズ・アリソンの職務については、F1チームと、ヨットのアメリカズカップのに参戦するイネオス・チームUKのふたつに分割されたままだと述べている。
アリソンは2017年から2021年にかけてメルセデスF1の成功に重要な役割を果たしたが、2021年7月にエンジニアリング部門を退き、後任としてマイク・エリオットがテクニカルディレクターに就任した。しかし、昨年のメルセデスの問題は今シーズンにまである程度尾を引いていることから、チームは問題のF1マシンの開発における主導的な役割をアリソンに委ねるようになったと報じられている。
先日のオーストラリアGPの後、アリソンはチームのYouTubeチャンネルのQ&Aに登場したことから、実際にメルセデスに完全復帰した表れではないかと思われた。だが、ウォルフはその報道を否定した。
「彼は関与していない」とウォルフはアリソンの現在の関与のレベルについて尋ねられて答えた。
「彼はチームの長期的戦略を議論する際には積極的な役割を果たすが、最近はアメリカズカップのプロジェクトや、イノベーションを目的とした他のプログラムに時間を割いている」
ウォルフは、メルセデスの複雑な空力の問題解決は、エンジニアリングチームにひとりの人物を呼び戻せばすむほど簡単なことではないと明言した。
「ジェームズは我々の組織において今も非常に重要だ。しかし我々の抱えている困難については、ひとりの問題ではなく、必要な役割にさらに適切な人材をあてがっていくことが重要だと考えている」
メルセデスはまた、元エンジニアリングディレクター兼テクニカルアドバイザーのアルド・コスタが、2019年9月末に退任した影響も感じているとうわさされている。コスタはメルセデスがF1で覇権を握っていた時期にチームの重要な柱となっていた。
「アルドのような人の代わりはいない。我々が行ったのは、彼の仕事を複数の後任者に割り振ったことだった」
「アルドは後継となる体制を構築するのが非常に上手かったが、それは短期的に終わるプロセスではなかった。彼の不在に合わせて、技術部門を形作って適応させるのに2年半の時間がかかった」
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