「大惨事になっていたかもしれない」ピットレーンで集団にブロックされたオコンがFIAの不手際を批判/F1第4戦
F1第4戦アゼルバイジャンGPのレース終了直後、FIAの重大な不手際により、ピットレーンで危険な出来事が起きた。最終ラップに向けてエステバン・オコン(アルピーヌ)がタイヤ交換のためにピットに向かったところ、ピットレーン入口に大勢の人々が集まり、進路を塞いでいたのだ。間一髪で大きな事故は避けられたものの、オコンはこのような事態が起きたことを問題視している。
オコンは51周のレースの50周目まで1セットのハードタイヤで走りきり、タイヤ交換の義務を果たすために、残りの1周を前にピットに向かった。オコンは9番手を走行しながら、レース終盤にセーフティカーかバーチャルセーフティカーが出動することにより、大きなタイムロスなくタイヤ交換を行うチャンスが訪れるのを待っていたのだ。結局インシデント等は起こらなかったため、オコンが最終盤にピットに入ることは、レースを見ている者なら誰もが知っていた。
ところが、FIAは、レース終了前に、フィニッシュ後のパルクフェルメの準備を始め、関係者やメディアがピットレーン入口やピットウォールに立ち入ることを許可した。その結果、オコンがピットレーンに入ってきた時、多数の人々が入口を塞いでいる状態だった。
オコンはピットレーンスピード制限のため80km/hに減速した後、道を塞いでいる人々に衝突するのを避けるために、さらにスピードを落とさなければならなかった。オコンの車載映像には、ピット入口に集まっていた人々が慌てて飛びのくシーンが映っている。このことが事故に発展しなかったのは、極めて幸運だったといえるだろう。
当然のことながら、オコンはこの一件に批判的な発言をしている。
「かなり際どかった。咄嗟に減速しなければならなかった。あそこに人がいたけれど、僕ならあの場所にいたくはないね。ピットに到達する時のスピード、特にラインに近いところのスピードを考えると、もし僕がブレーキングポイントをミスしていたら、大惨事になっていた。クレージーな瞬間だったよ」
「300km/hで到着し、ぎりぎりでブレーキを踏んで、(設置されようとしている)バリアと大勢の人たちを見るなんて、クレージーな出来事だ。大変な事故になる可能性があった。このことについては議論が必要だ。こういうことが起こるのは見たくない」
同じような状況が昨年のオーストラリアGPでも見られた。レーススチュワードは、「パルクフェルメと表彰式の準備の過程で、レース終了直前にピットレーンに入る許可を代表者が人々に与えることは珍しいことではない」としている。
しかし「今回の場合は、最終ラップにピットインしなければならないドライバーがひとりおり、そのため、当時ピットレーンにいた人々にとって極めて危険な状況になった。今日の出来事が重大な結果につながらなかったことは幸運だった」と述べ、安全で秩序あるイベントを確保することが最も重要であると強調した。FIAは、再発を防ぐため、次戦マイアミGPまでに、手順とプロトコルについて再考するということだ。
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