ポルシェWEC、ル・マン24時間へ向けBoPが調整されると明言。ただし、トヨタ側は「そんな余地はない」と実施に疑問符
6月に控える100周年のル・マン24時間レースを前に、世界耐久選手権(WEC)ハイパーカークラスの性能調整(BoP)が行なわれるという声がポルシェから聞こえてきた。
今年のハイパーカークラスには新たに、IMSAとの共通規格であるLMDh規定に基づくマシンが登場し、ポルシェとキャデラックが新規参戦。またWECのル・マン・ハイパーカー(LMH)規定でも、フェラーリやヴァンウォールが新たに参戦を開始し、ハイパーカークラスは賑わいを見せている。
WECでは今年、独自開発がメインのLMHと、共通パーツを多用するLMDhの勢力均衡を保つべくBoPが設定されている。
昨シーズンまでは、ドライコンディションでの周回数が十分であれば、2戦ごとにLMHのBoPを調整することが可能だったが、今シーズンはプロローグテストを前に開幕4戦のBoPが公開。3月の開幕戦セブリング1000マイル、4月の第2戦ポルティマオ6時間とスパ6時間ではBoPに調整は行なわれなかった。
次戦は今年で100周年となるル・マン24時間となるが、ポルシェ・モータースポーツのトーマス・ローデンバッハ代表は、伝統の一戦を前に調整が行なわれるとスパ6時間の際に語っていた。
スパ6時間の結果を受けて変更が行なわれる可能性があるか、と訊かれたローデンバッハは次のように答えている。
「そうなることは分かっている」
「ル・マンの前に調整されることは明らかだ」
「私はポルティマオの後と予想していたが、ル・マンの前に調整すると聞いている」
そしてローデンバッハは次のように続ける。
「問題は変更が行なわれるかどうかではなくて、何が変更されるかということだ」
実際、WECを主催するFIAとACOは、スパ6時間の前にLMHとLMDh間の勢力均衡を図る”プラットフォームBoP”に調整を加える機会を得ていた。
しかしそれが唯一の機会だったのか、開幕3連勝中のトヨタ『GR010ハイブリッド』を含むLMHと、ポルシェ『963』を含むLMDhのパフォーマンス差を調整する余地がル・マンの前にあるのかどうかは不明だ。
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